水産資源の持続可能な活用(7)地球温暖化の影響

2025.11.01 343号 11面

 今夏(6~8月)の気温は、平年(1991~2020年の平均値)を2.36℃上回り、明治期に統計が取られ始めて以来の最高を記録した。海も同様で、わが国近海の海面水温は2010年以降の上昇が著しく、最近は三陸沖や釧路沖、日本海をはじめとして、平年に比べて2~3℃、場合によっては5~6℃高い状態が続いている。黒潮と親潮の境も北に偏るなど、以前とは全く様子が異なっている。
 そのため、わが国周辺における水産生物の分布・回遊範囲が北方へシフトし、西日本が主産地

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