カンロ、グミで新市場創出 親子喜ぶ新ブランド「あそぼん!グミ」投入

菓子 ニュース 2019.12.20 11987号 02面
三須和泰社長(右)と片桐依里氏

三須和泰社長(右)と片桐依里氏

カンロは、グミで「やさしい・ヘルシー」という新市場を創出する。「親と子」がともに喜ぶグミとして、親が安心して与えられる素材を使用し、安全・安心とおいしさを担保しながら、子どもの知的好奇心を伸ばす、新グミブランド「あそぼん!グミ」を2020年春に発売する。「ピュレグミ」「カンデミーナグミ」に続く、グミカテゴリーの3本目の柱に育成し、5年後売上高20億円規模に成長させる。

18日開催の発表会で三須和泰社長は、社長就任以来、新しいグミを開発したいと考えてきたが、「あそぼん!グミ」は初めて具現化した商品と説明した上で、「親と子が心から笑顔になってもらえるグミが完成した」と自信を見せた。

同社は、19年第2四半期業績を2年連続の過去最高売上げで折り返している。三須社長は、5ヵ年中計の売上げ目標の21年度260億円に対し「達成が視野に入っている」との見通しを語った。同社は、中計1~2年目はキャンデーで、3年目以降は、グミを成長のエンジンとする戦略を推進。2月に松本工場内に新グミ生産棟を本格稼働させ、これまで生産能力の関係で抑制してきた新製品開発を活発化させる方針で、「あそぼん!グミ」が第1弾となる。今後も中期開発テーマ「LIFE TIME CANDY」の考えの下、「あそぼん!グミ」で掘り起こす、子どもに加え、若年男性、中高年男性などすべてのライフステージですべてのニーズに応えたキャンデーやグミを提案する。

新グミブランド開発に当たり、社長就任後初の直轄プロジェクトを18年7月に発足。社内横断的に優秀なメンバーを集め、「ボイスケアのど飴」の開発を担当した、マーケティング本部の片桐依里氏をリーダーに起用。ターゲット分析には、ターゲットの「母親」に対し、社内外で時間をかけ、定性・定量的な調査を実施。片桐氏は、その結果導きだした目指すべき姿を「親が、安心できる素材を使用し、積極的に子どもに与えたい。心から欲しいグミ」とし、コンセプトを「お菓子な、おもちゃ」にしたと説明。

原料は、国内製造の水あめ、国産果汁、合成着色料、人工甘味料不使用と安心して与えられる素材を選定。「どうぶつの世界」は、陸の動物10種、「うみの世界」は海の生き物10種のカタチのグミに仕上げた。カラフルな色や楽しいカタチは子どもたちの好奇心を引き出し自然と笑顔が生まれ、親と子のコミュニケーションにより親も笑顔になることを目指す。

同品に対し、発表会に参加した、発達心理学の専門家で環太平洋大学の内田伸子教授も、「幼児初期からしっかりとグミをかむことは五感を刺激し、快適な感情状態を引き出す」とお墨付きを与えた。(青柳英明)

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