新型コロナ:飲食店、持ち帰り・配達拡大 行政や企業で支援活発化

外食 ニュース 2020.04.15 12039号 01面
自宅のポストに弁松の弁当が投函(とうかん)される「ポストベント」

自宅のポストに弁松の弁当が投函(とうかん)される「ポストベント」

新型コロナウイルス感染症の拡大により、客数が大幅に減少した飲食店で持ち帰りや配達に切り替える飲食店が増加している。政府が8日に発表した7都府県への緊急事態宣言を受けて休業をする店舗も増え、廃業の危機にさらされる飲食店も多い中、今後、この動きは拡大する見込みだ。こうした中、行政や企業が持ち帰り、宅配にかじを切る飲食店への支援活動が活発化している。

大阪府は出前代行業者と提携し、利用者が1000円以上の出前を注文し電子決済すると、500円分のポイントを還元し250円分を府が補助する制度の導入を決めた。つくば市は、SNSを活用し「映える」グルメ写真や動画をシェアすることで応援する「#つく映えテイクアウト」を開始。仙台市も「テイクアウトはじめましたプロジェクトin仙台」を開始。全国の市町村のホームページなどで、地元の持ち帰りや配達を新たに始めた飲食店を紹介。

企業では、グルメサービスRettyが、テークアウト・デリバリー導入店舗の情報掲載を開始。ラクスルは、テークアウト専用チラシの無料デザインテンプレートの提供を開始。ネオキャリアは、アルバイトマッチングアプリ「wakumo(ワクモ)」で、「飲食店応援プロジェクト」を開始。テークアウト・デリバリーを中心に営業展開を進める飲食店を対象に、サービス認知拡大に必要なチラシ作成代行業務とポスティングをするアルバイトの人材募集業務を無料支援。同社の北浦健大事業部長は、「緊急事態宣言で大きな影響を受けている飲食店に対して、企業の社会的責任とSDGsの観点から、当社でできることを考えた結果、食の提供に使命感を持ちテークアウト・デリバリーという方法で頑張る人をサービスで支援する」と説明する。

ナショナルデパートは、百貨店の臨時休業で厳しい状況のデパ地下の店舗を支援するグルメ宅配事業「ポストベント」の実証実験を11日から開始。日本橋の名店「弁松」の弁当2種類を注文者の自宅ポストに投函(とうかん)することで非接触配達を実現する。同社では、「先の見えない状況で途方に暮れている経営者や従業員を思い、いつもどおりにデパ地下グルメを自宅で楽しめるサービスを提供してみなさんを笑顔にしたい」との思いから開始したと説明する。(青柳英明)

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