FABEX2022:全日本ヴァンドゥーズ協会・稲村省三会長 若きヴァンドゥーズたち、業界けん引を

稲村省三会長

稲村省三会長

全日本ヴァンドゥーズ協会は13日、「デザート・スイーツ&ベーカリー展」プレゼンテーションステージで、「ヴァンドゥーズとは~製菓・製パンの販売員の地位向上・人材育成、今後の展開について~」「ヴァンドゥーズに必要な技術・ラッピング技術」「ヴァンドゥーズ認定試験模擬~プロが実演&解説します~」「全国のヴァンドゥーズと繋がろう~Zoomでパネルディスカッションから」と題した4講演を連続して行った。コロナ禍で販売・接客が大きく変化する中、全国の優秀なヴァンドゥーズが集結し、技術、知識、立ち振る舞い、ホスピタリティー精神を披露した。

第1部の講演で、全日本ヴァンドゥーズ協会会長でイナムラショウゾウオーナーシェフの稲村省三氏は、ヴァンドゥーズ(vendeuse)はフランス語で「女性の販売員」を指す。パティシエが精魂込めた作ったスイーツを販売する極めて重要な役割を担うが、日本での販売員の評価は高くない現状に直面したことから、「製菓・製パン販売の仕事は人に感動を与えられる非常に高度な専門職。良い商品と良いサービスがあってこそ良い店といえ、製造と同等の重要な業務」として、2009年に意識・技術・地位の向上を目指す同協会を設立したと説明。さらに、今後について「全国の若きヴァンドゥーズたちが日本のヴァンドゥーズ業界を引っ張って行ってくれると信じている。これをやらなければ組織はなくなる。自分たちで同士を増やし、前に進んでください」と激励した。

設立から13年の間で、ビデオやルールブック、スペーサー(菓子を箱の中で固定する)技術教本などの教育ツールを作成。さらにヴァンドゥーズの目標を設け、育成することを目的に、11年に認定試験を導入した。現在では全国426人のヴァンドゥーズ認定者と20人のテクニカルリーダが誕生している。

第2部では日本商業ラッピング協会の星野隆太郎理事が、第3部では全日本ヴァンドゥーズ協会ヴァンドゥーズチーフテクニカルリーダーの高木真理子氏がそれぞれ講演を行った。第3部は稲村会長、柳正司副会長、田中千尋副会長、岩田知子副会長が出席し、全国で活躍するヴァンドゥーズとZoomでつなぎパネルディスカッションを行った。(青柳英明)

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