#元気いただきますプロジェクトNEWS:リトルワールド 困窮する事業者救援

新型コロナウイルスや自然災害で困っている事業者を支援するサイト「たべまる」

新型コロナウイルスや自然災害で困っている事業者を支援するサイト「たべまる」

同プロジェクトの送料無料対象商品の1つ「三重県紀伊長島のネギトロ」は1100kg、550万円も売れた

同プロジェクトの送料無料対象商品の1つ「三重県紀伊長島のネギトロ」は1100kg、550万円も売れた

 ◇インターネット販売推進事業=リトルワールド

 ●販売サイト「たべまる」運営

 リトルワールドとゴーイングアウトは2020年5月から共同で、新型コロナウイルスや自然災害で困っている事業者を支援するサイト「たべまる」を運営している。既存の通販・EC(電子商取引)サイトとは一線を画しており、困っている人とそのSOSの生の声が利用者に届くことに重点を置き、具体的な救済手段で商品セットを案内する。強みは1000人超のバイヤーやシェフ、プランナー、キュレーター、メディア関係者や食の専門家とのつながりを活用した商品訴求ができる点だ。

 サイト名は「たべまる~食卓から応援!食べてつなげよう支援の輪」(URL=http://ouen.team-chef.jp/)。サイト自体はチーム・シェフプロジェクトとパートナー会社のイミコトマルシェという通販サイトで、コロナや自然災害を受けた事業者のみ掲載し臨時の救援販売を目的に、現時点で21年12月末までの運営を予定している。

 掲載内容による反響やサイトに誘導する流入施策が奏功し、認知度ゼロ、会員なしで立ち上げたサイトは十分な広告予算もなく少人数で運営するなどのハンディがある中で、大きな成果を上げている。例として10月には、「#元気いただきますプロジェクト」の送料支援対象商品の一つである「三重県紀伊長島のネギトロが1100kg、売上げにして550万円も売れている」(荒金貴裕たべまる責任者)。

 日常的に生産者やメーカーなどの作り手、飲食店の経営者やシェフとの付き合いが多く、サイト立ち上げは、今回の新型コロナウイルスによる一連の社会状況で、3月から生産者らが困っていることを知り、相談を受けたことが背景にある。可能な範囲で、自家需要で売上げが伸びる食品スーパー、自然食品、通販、宅配など企業のバイヤーやパティシエに紹介、荒金氏のフェイスブックアカウントを介し「危機を救え」と4月から販売代行している。

 サイトは、やみくもに掲載件数を増やさず、アイテムを厳選。自社サイトで困窮状況を伝えたり、極端な値引きをすると、コロナ後にこれまでのブランディングを損ねる危険がある。専用サイトを介した販売で、このリスクも軽減できる。購買後も、生・販は直接的な関係でつながっている。各種メディアにアプローチし、生産者やメーカーがメディアに掲載された実績を今後の営業ブランディングツールとなる働き掛けも行う。国内で著名な知見を持つSNSの広告運用プロとの共同運営を行った商品は大きな成功につながっている。(江端哲也)

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