#元気いただきますプロジェクトNEWS:道の駅 はちもり 天然素材にこだわり

総合 特集 2020.12.11 12158号 10面
道の駅はちもりは、お殿水を求めてキャンプ・登山客が訪れるだけでなく、地元の人たちへの地産地食材の発信の場として情報が持ち込まれる

道の駅はちもりは、お殿水を求めてキャンプ・登山客が訪れるだけでなく、地元の人たちへの地産地食材の発信の場として情報が持ち込まれる

小林雅丈代表

小林雅丈代表

 ◇インターネット販売推進事業=道の駅 はちもり

 ●地産地品開発へ注力

 道の駅はちもりは、秋田県日本海側最北端の八峰町に位置する。海、山、川と自然に恵まれ、民謡秋田音頭にもうたわれるハタハタが町のシンボルだ。世界自然遺産の指定を受けた白神山地に源を発する“お殿水”と呼ばれる湧水が出る。昔、津軽の殿様が参勤交代の途中にかごを止め、道端の清水を飲んで「甘露、甘露」とほめたのがその由来だ。地元天然素材にこだわるハタハタ天丼などのメニューに加え、地産地品加工開発にも注力する。

 八峰町では名物のハタハタはもちろん、マグロ、サバ、岩ガキ、アワビ、アマダイ、アンコウなど季節の魚介類や枝豆、キノコなどさまざまな食材が手に入る。地元商工会議所からの紹介で、地産地食材を利用しアワビを目玉にした「海鮮バーベキューセット」(4人用で税別4000円)を#元気いただきますプロジェクトの取組みの一つ「よんなな応援バコ」キャンペーンで提案した。配送方法も吟味して海水を使用し、おいしさをそのまま届ける工夫をした。「当初70セットも売れればいいと思っていたが400セット以上の注文が殺到した」と驚きを隠せない。もともと閉鎖的な土地柄で、地元の農家や漁師は本当に通販サイトで食材を提供して、喜んでもらえるのかと懐疑的で電話が鳴るたびに苦情ではないかと不安に思ったが「お礼の連絡が多い」という。

 道の駅はちもりは青森との県境に近い国道101号線沿いにあり、長距離トラックの休憩やキャンプ・登山客が給水に訪れる。人気メニューは地元名産のハタハタを使ったハタハタ天丼、北限のフグといわれる、地元で水揚げの多い真フグを使ったフグ唐揚げ丼。地元客向けに開発したイカ焼そばは「観光客や登山客からも評判で季節商品を通年商品に格上げした」(小林雅丈はちもり代表)という。小林代表は道の駅でさまざまな客の要望に耳を傾けることで、地産地でおいしい素材なのに傷物で市場に出せない、加工法や最新の冷凍技術が確立しておらず廃棄される商品を見ていて「なんとか地元のおいしい食材を全国に届けられないか」という気持ちに駆り立てられた。通販で発送する加工品には生産者の連絡先を貼り付けて、顧客拡大につながる工夫をしている。

 同プロジェクトを通じて農家や漁師から地産地食材の新しい情報が小林代表に持ち込まれる。従来、地元で消費しないと廃棄しかなかった。仲間と加工や保存法を工夫し産品を知ってもらうことが、地元を潤すことにつながった。(江端哲也)

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