#元気いただきますプロジェクトNEWS:ビビッドガーデン 販売促進へ教育支援

特集 機械・資材 2020.11.30 12153号 12面
生産者と取れたてのキュウリを食べる秋元里奈社長(左)

生産者と取れたてのキュウリを食べる秋元里奈社長(左)

無農薬野菜を栽培して提供する「食べチョク」の登録生産者

無農薬野菜を栽培して提供する「食べチョク」の登録生産者

 ◇インターネット販売推進事業=ビビッドガーデン

 ●今の苦境をチャンスととらえて

 生産者と消費者がオンラインで直接売買できるプラットフォーム「食べチョク」を展開しているビビッドガーデンは、「#元気いただきますプロジェクト」に開始時からいち早く参画し、コロナ禍で販路を失った生産者の販売支援を行っている。今夏からは、生産者1人当たりの売上げを増やすため、生産者に販売のコツを提供する教育支援プログラムを新たにスタート。「意欲ある生産者には積極的にノウハウを共有していきたい。状況が良くなるのを待っているのではなく、今の苦境をチャンスととらえてほしい」(秋元里奈社長)と考えている。

 「食べチョク」は、生産者が農畜産物や水産物などを直接個人に発送するサービスで、販売価格が自由に設定できる上、粗利益も約8割と生産者のこだわりが正当に評価される仕組みとなっている。現在、生産者の登録件数は2900軒。ネットに不慣れな中小規模の生産者が多いため、例えば「荷物が届かない」などの問題が発生した場合は、同社が仲介役となって責任をもって問題解決に努めているのが特徴となっている。また、顧客の好みに合致した農家を紹介するサービス「食材コンシェルジュ」も展開しており、生産者と消費者の最適なマッチングを心掛けている。

 同社は「#元気いただきますプロジェクト」に先駆けて、3月2日から独自に送料500円分を負担するサービスを開始した。しかし、5月までの3ヵ月間で流通総額が35倍に跳ね上がり、単独負担を継続していくことが厳しくなったところで同プロジェクトに参画することとなった。「特に5月は生産者の登録申請が600軒に上り、かなり危機感があった。生産者が増えた分、売上げを伸ばすことができないと生産者の利益につながらない」(同)ことから、生産者1人当たりの売上げを増やす施策として「食べチョク学校」を8月からスタートした。集客・マーケティング支援は同社で行うことができるが、「食べチョクの訪問者が実際に商品を買い続けてもらうには、生産者の商品力に依存する場合が多い」(同)。そこで、どうすれば初めての訪問者に商品を購入してもらえるのかなど、同社がこれまで培ってきた知見を基に販売ノウハウなどをオンラインセミナーの形で提供している。

 同プロジェクト向けに出品した生産者の中には、「売上げが前年を超えたというケースもあり」(同)、とても意義のあるプロジェクトと感じている。今後も生産者のためになる施策を検討していく。(藤村顕太朗)

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