伊藤園、緑茶リーフで機能性表示食品を投入 生産者支援にもつなげる
伊藤園は、お茶の力で新たな生活課題の解決に取り組む。15日から、機能性表示食品「一番摘みのお~いお茶」シリーズ(3品)を新発売する。同品は、機能性関与成分「ガレート型カテキン」による“BMIが高めの方の体脂肪を減らす”機能性表示食品となり、緑茶リーフ(茶葉)製品カテゴリーとして日本初となる(同社調べ)。お茶を生活課題の解決に取り組むソリューション飲料として提案しながら、100%使用する国産一番茶の価値を訴求し、茶生産者の思いを消費者へつないでいく。
同品は、お茶が有する機能性関与成分「ガレート型カテキン」340mg(抽出後・茶葉16g当たり)が摂取できる茶葉製品となる。一般的な煎茶に比べ、カテキン類やアミノ酸が豊富な国産一番茶を100%使用し、一番茶が持つ甘い香りや豊かなうまみを同時に楽しめる、おいしさと健康性を訴求する製品となる。
この物性的な価値に加え「一番茶へのこだわりには理由がある」と、志田光正マーケティング本部長は9日に開催した発表会で「20年の一番茶生産量はコロナ禍により、約10%減少と茶産地の生産者は厳しい日々を送る。一番茶の価値を広めることが茶業界の発展につながると思っている。もうすぐ旬を迎える21年の一番茶(新茶)の生産に勢いをつけるべく、国産一番茶100%使用による『お茶の葉そのものの健康性』を提供し、茶業界と一緒に市場を盛り上げ、歩んでいきたい」と語った。
一方で、在宅需要や健康需要拡大などから、20年の日本茶(包装茶)市場は前年比4%増と13年ぶりにプラスに、急須の販売も同13%プラスと追い風が吹いている。
吉田達也同リーフブランドグループブランドマネジャーは「カテキンの認知率は高く、『お~いお茶濃い茶』(飲料)『同さらさら濃い茶』(リーフ・インスタント)など、体脂肪を減らす機能性表示食品が好調に推移する現状で、おいしさと健康性を訴求するリーフの新製品を提案する。茶葉そのものの力だけで、機能性表示を取得するために『ガレート型カテキン』に着目した。一番茶100%使用のため、原料茶葉からこだわり、茶産地育成事業による高品質茶葉の契約栽培など、当社の強みの原料調達力を活用する。加えて、カテキン研究を35年以上行い、特許数を52件有する伊藤園中央研究所の知見も大きく寄与した。今後もお茶を国内外へ広げていけるように取り組んでいきたい」と意気込みを語る。
なお、リーフ製品としては、同社50年ぶりのTVCM投入などにより、お茶の新たな世界を広げていく。(本吉卓也)