キーコーヒー、喫茶文化を継承 「珈琲専門店の香り」家庭用RC豆2種投入
キーコーヒーは、喫茶文化の継承を目指し、昭和レトロな喫茶店の味わいを提案するレギュラーコーヒー(RC)豆製品「珈琲専門店の香り ブレンドコーヒー」「同クラシック」の2アイテム=写真=を、9月1日から新発売する。同品は同社が業務用として喫茶店に提供してきたコーヒーを家庭用に設計したものとなる。家庭内需要拡大から伸長するコーヒー豆カテゴリーに着目し、購買層のメーンターゲットとなる60代男女を中心にアプローチを図る。
4日にオンラインで開催した家庭用秋・冬新商品発表会で、田中正登志R&Dグループグループリーダーは「ウィズコロナによる在宅需要拡大により、伸長する新たな家庭内での顧客ニーズの把握に努めた」と開発コンセプトについて語った。
その新たな顧客ニーズの一つが「19年比で142.6%と大幅伸長する、中容量の豆製品の拡大だ」と阿部祐美子R&Dグループ設計第一チームリーダーは語る。「コロナ禍の外出や営業自粛により、コーヒー豆の購入場所が変化した。男女共に40~50代の量販店での購入割合が増加したが、依然として購買層のメーンは60代以上(特に2人世帯)となる。この家庭内においてRCの飲用杯数が増加する60代の男女をメーンターゲットにした豆カテゴリーの新シリーズを投入する」と同品の投入の目的を語った。
また、メーンターゲットの60代男女は、青春時代を喫茶店で過ごすなど、喫茶店や同社との親和性が高いという傾向があるという。新発売する「珈琲専門店の香り」は、珈琲専門店でじっくりと味わうコーヒーのような「時間を味わう一杯」として提案する。
「ブレンドコーヒー」は、酸味とコクのバランスが良く、ブラウンシュガーのような甘みが特徴で、「クラシック」はやや深煎りに仕上げたことから、香ばしくやわらかな苦みとベリーのような余韻を引き出している。パッケージデザインには、喫茶店で読書をしながら味わう一杯を想起させる本の表紙のようなデザインを採用している。
加えて「純喫茶」や「昭和レトロ」のブームもあり、店頭でも「喫茶店」をテーマにした棚づくりを展開するなど、市場浸透を図る。(本吉卓也)