㈱でん六（本社‐山形市、０２３６・４４・４４２２）が３月から放映しているＣＭがおもしろいと評判だ。おつまみの新商品「味のこだわり」とパッケージを一新したバターピーナツなどの小袋シリーズ「ウルトラミニ」のＣＭで、駄ジャレと意外性が受けている。

味のこだわりは品川巻や豆、それに小鯵がミックスされている。ＣＭは、鯵の姿をした陶芸家が、焼き上がったものに満足がいかずに床にたたきつけて壊す。続いて登場の鯵の姿の書道家も書いたものをくしゃくしゃにしてしまうというもの。名付けて“鯵のこだわり”。鯵の声は加藤精三。「巨人の星」のあの星一徹である。ＣＭ批評誌「コマーシャルフォト」六月号はこのＣＭを「ダジャレもここまで徹底してやるとそう快でなかなか面白い」と批評している。

一方、ウルトラミニは、大きな波が押し寄せ、大河ドラマ風に始まり、「ウルトラミニ、ビッグ告知、でん六の巨大プロジェクト、壮大なスケールで新登場」というナレーションの後に、女の子が「ちっちゃーいウルトラミニ出た、便利な食べ切りサイズ」と可愛い声でいう。この落差はなかなかインパクトがある。

ＣＭについて同社では「宣伝予算が限られている中で最大限アピールしていこうと刺激路線を打ち出したもの」（鈴木常務）とし、続編も計画中でどんなものが出るか楽しみだ。