サマーギフト特色商品開発競う 百貨店=業態間競争に奮起・東急百貨店
(株)東急百貨店(東京都渋谷区、03・3477・3103)は「響きあう、夏」をテーマに、商品面の見直し、新規顧客数の拡大・既存顧客の見直し、媒体面での改善‐‐の三つの柱を基本的な考え方として、積極的に展開していく。
商品面の見直しでは、昨年、食料品を中心に八〇点でスタートした特別地域配送料無料を、今年は人気の洋品雑貨を加え一〇四点に拡大した「モナリザギフト一〇〇選」の販売強化や、三〇〇〇円未満商品の強化、話題性の高い商品提案の「防災用品ギフト」、自然・健康をテーマにした「暮らしのこだわりギフト」「産地直送ギフト」などの提案ギフトの充実を図る。
顧客の拡大、見直しについては、電話・FAXでの受注方法の拡大や、過去に実績のある顧客でスリープ顧客へのアプローチを図り、媒体面の改善では、既存顧客の固定化を目的に見やすく、選びやすいカタログを目指し、掲載総点数一四二三点、写真のコマを拡大するなど工夫している。
同店は平均単価四五〇〇円(前年実績四四七〇円)と前年並みを期待しており、一人平均の購入件数は七・五件とみており、特別地域の配送無料商品の拡大、特典を訴求、受注増に務めていく方針。ピークは7月2日を予定しているが、年々後半のウエートが高くなっており、7月9日も大きな山場になると考えられる。今年の売上げベスト10は缶詰・調味料、ビール(ビール券含む)、産直の生鮮品、嗜好飲料、海苔・茶、和洋菓子、そうめん、乳製品、加工肉、和洋酒が予測される。
今年の売上げ目標は、過去四年間も前年割れが続いているが、昨年の歳暮期は前年を上回る店舗が出始めていることから、平均単価、購入件数の下げ止まり傾向を受け、積極的な販売強化策により、前年比四%増を図っていく。