森永製菓、店頭セールスプロモーションでセミナー
森永製菓(株)(東京都港区、03・3456・0124)は12日、「店舗におけるセールスプロモーション」をテーマに「森永製菓オータムセミナー」を催した。後援は、日本チェーンストア協会、日本セルフ・サービス協会で、同セミナーには、日本の流通業の七七社から日々、売り場の活性化に取組むマーチャンダイザーやバイヤー、スーパーバイザーが受講、食品・菓子、アイスクリーム業界専門紙一四社の出席で行われた。
インストアセールスプロモーションの活性化をテーマに「最新の米国小売事情と我が国のセールスプロモーション事例」を米国ノースウェスタン大学・J・L・ケロッグ経営大学院のロバート・ブラットバーグ教授と流通経済研究所・渡辺隆之理事が講演した。
ストアセールスプロモーションの活性化(ブラットバーグ氏)の講演要点は、(1)POSデータの評価と活用(2)小売経営とデータベースマーケティング(3)セールスプロモーションの反応測定と統計モデル研究(4)小売業のための意思決定サポートシステムについて。現状は、意思決定サポートがカテゴリーマネジャーに利用可能となる大きなニーズがある。意思決定サポートシステムを使わなければ、モデル化から得られた結果はあまり利用されない。ニールセンやIRIが、小売店のためのこのシステムの開発を始めたところである。しかし、今後五年間で、小売店はカテゴリーを効率良く、効果的に管理するための意思決定サポートシステムが必要となる。プロモーションの効果を分析するためにPOSデータを利用することは米国では“成長”の段階に到達した。今後の一〇年で、企業はプロモーションプランを分析・評価するための、POSを基本にした分析に頼っていくことになるだろうと結論づけられた。
小売店頭の課題とISPの実践(渡辺氏)の講演要点は、わが国の最近の小売店頭状況(2)小売店舗の戦略課題(3)ISPの効果(4)ISPの原理について講演した。
講演の後は、店に合ったトータル陳列提案で売上げアップを手伝う森永製菓棚割り支援システム「棚太郎」ウィンドウズの実演が行われた。
松崎昭雄社長は「当社は、八六年から社内でPOPパフォーマンス・店頭でいかに商品を活性化していくかを研究している。八七年には棚太郎で棚割り提案をするコンピュータシステムを作り上げ、皆さんの手伝いをしている。最近は、今話題のウィンドウズを使って棚太郎をやっている。八九年にはDPPのセミナーを二回にわたり行った。当社は、これからもいろいろなことを考え、皆さんと協力していく。これが本当の意味での業界の繁栄につながると思う」とあいさつした。