2007年味の素ゼネラルフーヅ中元ギフト:ニーズを捉えた商品展開

味の素ゼネラルフーヅ(株)(=AGF、東京都新宿区、03・5302・7550)の07年中元期「AGFコーヒーギフト」は、ギフトを贈る人のニーズを捉えた商品をラインアップした。特定保健用食品のコーヒーを充実させた「おいしさ&健やかギフト」、素材にこだわった「プレミアムギフト」、コーヒーとしてのバラエティを追求した「バラエティギフト」を柱に10ライン、30アイテムを揃えた。需要期には、店頭での商品認知拡大を図り、百貨店などで試飲やサンプリングを展開し、前期比5%増を狙う。(久保喜寛)

前期の中元ギフトは前期比5%増と目標を上回った。天候不順で、飲料ギフトは不調だったが、インスタントコーヒーギフトの取り扱いアイテム数が拡大し、順調に売上げを伸ばした。昨年の同社のギフト事業全体でも同4%増で着地。ギフト総市場やコーヒーギフト市場が縮小傾向にある中で、売上げ増を達成した。主要因は、中元と同様にギフト製品の中核であるインスタントコーヒーギフトがけん引役となった。

今中元期の戦略は、実用性の高さから安定した水準で推移するコーヒーで、こだわりや健康に取組み、ギフト市場での存在感を高めていく。

ギフトを選ぶときの項目に“健康”が上位にあがることを背景に、健康系ギフトを強化。トクホの整腸製品に加え、今春新発売した体脂肪製品「ブレンディ 香るブラック」を製品化した。「香るブラック」は、家庭用製品との連動させて商品価値を訴えていく。健康ギフトトータルで10億円を目指す。

同社のこだわりを具現化した「プレミアム」ギフトには、高地産コーヒー豆だけを使用したPETボトルコーヒーを発売する。あわせて、昨年の歳暮ギフトで発売したプレミアムドリップコーヒーギフトも引き続き販売する。

販促活動はTVCMなどは行わず、昨年の歳暮期と同様に試飲やサンプリングによる店頭での商品認知の拡大を狙う。フルラインコーヒーメーカーとして充実した商品群を揃え、店頭での商品訴求活動を展開し、2年連続の目標達成に挑戦する。

◆おいしさ&健やかギフト

「おいしさ&健やかギフト」は商品ラインアップの充実を図った。アイスコーヒーギフトセットには今春、首都圏のCVSで新発売したコーヒー飲料として初の体脂肪に関する特定保健用食品(トクホ)の「ブレンディ 香るブラック」を発売した。

ギフト専用として、「香るブラック」のホームサイズ(750ミリリットル)PETボトルの甘さなし(無糖)タイプと低糖タイプを詰め合わせた。注目の新商品の投入で話題を喚起する。

ギフトセットは「香るブラック」だけのセット2種類と、「香るブラック」に整腸効果のトクホ製品「ブレンディ コーヒーオリゴ糖入りボトルコーヒー」とポリフェノールを強化した「マキシム ポリフェノールの恵み」をあわせた2種類を用意した。健康への願いを込めて贈るアイスコーヒーギフトとして提案する。

「おいしさ&健やかコーヒーファミリーギフト」は、健康訴求型のインスタントコーヒー、アイスコーヒー、ミックスコーヒーを1セットにしたギフト。「香るブラック」のボトルコーヒー、「コーヒーオリゴ糖」のボトルコーヒーやインスタントコーヒー、ミックスコーヒー、「マキシムポリフェノールの恵み」のボトルコーヒーやインスタントコーヒー各種を揃えた。家族の健康に配慮した組み合わせで、新需要の獲得につなげる。

◆インスタントコーヒーギフト

同社ギフト製品の主力である「インスタントコーヒーギフト」は、昨年の歳暮期にリニューアルした製品群を継続して販売していく。パッケージは、使いやすさを追求したジャーとエンボス加工を採用し、視認性を高めたフレーバーマークの変更を行ったラベルデザインで、ギフトならではの高級感を演出。特別なものを贈りたいという消費者ニーズに対応させ、飲料製品の売上構成比の高い中元期でも売上げ拡大を目指す。

インスタントコーヒーギフトの中でも、プレミアム感と実用品を区別するため、4000円と5000円の高価格帯にRA認証農園豆使用の「グランデージエクストラ・マイルド」と「同・セレクト」を追加した。贈る人に合わせて選べるセットを揃えた。ファミリーギフトには「ブレンディ コーヒーオリゴ糖入り」や「北海道ミルクのカフェオレ」、ココア、ミルクティー、煎茶など、家族で楽しめるギフトセットとして提供する。

◆バラエティギフト

「バラエティギフト」はファミリー飲料ギフトを強化した。内容は、家庭用で人気の高い「ブレンディ挽きたてカフェオレ」「同プレミアムテイスト無糖」や「紅茶物語アールグレイ」「同イングリッシュブレックファースト」に100%果汁ジュースの「果樹園の風」からアップルとグレープを追加。家族で楽しめるギフトとして再登場した。4000円ギフトはボトル飲料が10本、5000円ギフトには12本と、ギフトの中でも最大量を詰め合わせた。

「認証農園豆ドリップコーヒー使用ギフト」は、レインフォレスト・アライアンス(RA)認証農園豆100%使用のグランデージとこだわり磨き豆製法でコーヒー本来の味と香りを引き出したマキシムをセットにした。RA製品はブラジル・ダテーラ農園ブレンドとヌエバ・グラナダ農園ブレンドを用意した。マキシムでは表記の「こだわり磨き豆」を「プレミアムブレンド」に変更し、品質の高さを分かりやすく訴求する。パッケージは明るい色を施して購買意欲の喚起を狙う。

◆プレミアムギフト

「プレミアムギフト」に高地産高品質コーヒー豆にこだわったアイスコーヒーギフトが新登場。原料のコーヒー豆には、ブルーマウンテンブレンド(ジャマイカ産)、エメラルドマウンテン(コロンビア産)、クリスタルマウンテン(キューバ産)、アクアマウンテン(グアテマラ産)、キリマンジャロマウンテン(タンザニア産)を使用した。リキッドコーヒーとして水にもこだわり、コーヒーの抽出に適しているハウス食品(株)の天然水(軟水)「六甲のおいしい水」を採用した。

昨年の歳暮期に登場した「プレミアムドリップコーヒーギフト」は、寒暖差が激しい標高1000m以上で栽培された「マウンテン」の名を持つ高品質コーヒー豆を使った一杯抽出型のドリップコーヒーセット。ジャマイカ・ブルーマウンテン山脈で育ったブルーマウンテンブレンド(8g×5P)、コロンビア・アンデス山脈で収穫したエメラルドマウンテンブレンド(同)、キューバ・エスカイブライ山脈産の「クリスタルマウンテンブレンド」(同)の3種類の上質な香り、味わいが楽しめる。パッケージにもこだわって、各マウンテンをイメージした高級感のある青・緑・白を配色。箱も宝石箱をモチーフに希少性を演出する。

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