国分グループ本社、世界初養殖のエスカルゴ缶詰発売 仏の食文化手軽に
「K&K 奇跡のエスカルゴ・ド・ブルゴーニュ ~自家製ガーリックバターソース~」
國分勘兵衛会長
国分グループ本社はフランスで食用されるカタツムリ「エスカルゴ」を使った高級缶詰を発売した。日本の研究所が世界で初めて完全養殖に成功した「ブルゴーニュ種」のエスカルゴを使った調理缶詰だ。国分が扱うフランス産ワインと合わせて提案する。日本のワイン愛好家に向けて、フランスと同様に手軽にエスカルゴを楽しむ食文化を広げたい考え。(岡朋弘)
ブルゴーニュ種は「エスカルゴの王様」ともいわれ、大きく白い身は高級食材として知られる。フランスでは絶滅の危機にひんし、保護育成種に指定されている貴重な品種だ。繁殖力が弱く養殖が困難とされてきたが、三重エスカルゴ開発研究所の高瀬俊英代表が40年かけて完全養殖に成功した。今回、国分は同研究所と約4年の歳月をかけて缶詰を共同開発し、商品化にこぎつけた。16日のオンライン会見で國分勘兵衛会長兼CEOは「この養殖技術をなんとか世界に広げたいと思った」と商品開発の背景を語った。
4日に発売した「K&K 奇跡のエスカルゴ・ド・ブルゴーニュ ~自家製ガーリックバターソース~」は、同研究所から供給されるブルゴーニュ種エスカルゴとガーリックバターソースを使い、原料の味わいを生かすように配合した。60g入りで、希望小売価格は税抜き3000円。百貨店やEC、土産ルートなどで売る。
フランスで最も売れているワインブランドの「ロシュ・マゼ」などのワインと組み合わせて提案し、年間販売計画は3000缶を見込む。