関西食品業界賀詞交歓会開催 262社“上昇”誓う

犬飼史郎近畿農政局次長

犬飼史郎近畿農政局次長

佐々木淳一日本アクセス代表取締役会長

佐々木淳一日本アクセス代表取締役会長

今野正義日本食糧新聞社代表取締役会長CEO

今野正義日本食糧新聞社代表取締役会長CEO

 【関西】日本食糧新聞社関西支社は9日、新春恒例の「関西食品業界賀詞交歓会」を開催した=写真。23回目の今回、会場の帝国ホテル大阪(大阪市北区)にはメーカー・卸・小売の製配販3層から262社765人が参集。人手不足や物流問題など多くの難題が押し寄せる中、昇り龍のごとく上昇することを誓い合い、関西食品業界の2024年が幕を開けた。

 冒頭、能登半島地震の犠牲者へ黙とうをささげた後、今野正義日本食糧新聞社会長CEOは「当賀詞交歓会も変則開催の歴史を歩んだが、4年ぶりに待望の通常開催を迎えた。未来への情報共有の場となることを願う。今年の課題は時の変化を確実にとらえて追い越し、革新的創造を実行して新しい成果を生み出せるか。まさに食の新次元時代の到来だ。一歩先へ踏み出す行動力が今後の明暗を分ける。まずは新たなアクションで心の不況を乗り越え、当会テーマの“上昇気流”に乗せ、未来、新次元の課題を確実に克服し、楽しみを待ちわびる企業になろう」とエールを送った。

 来賓代表の犬飼史郎近畿農政局次長のあいさつに続き、佐々木淳一日本アクセス会長のあいさつで開宴。会場には関西の有力小売13社53人の幹部が出席し、卸やメーカー関係者と新年のあいさつを交わした。最後に杉田尚日本食糧新聞社社長の中締めで閉会した。

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 ●犬飼史郎近畿農政局次長の話 昨年を振り返ると、あらゆるものが値上げとなる年だった。コスト削減のために大変な努力を強いられた一年だったと思う。皆さまの奮闘に心から敬意を示したい。現在は新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、近畿における食品の消費や輸出もコロナ前に戻りつつある。観光地では訪日外国人が急増している状況だ。来年開催される大阪・関西万博は、国内外より近畿に人が集まる機会となる。日本の食文化に加え、近畿の農村や漁村といった地域の魅力を発信する場とするためにも、近畿の食をけん引してきた皆さまには、これまで以上のご理解とご協力をお願いしたい。

 ●佐々木淳一日本アクセス会長の話 今年はインフレの中で物価が上がり、賃金も上がる。それにより経済がうまく回っていく年になるのではと期待している。食品流通業界にとっては2024年問題があり、ドライバー不足がクローズアップされている。いかに効率良く解決するか。製配販が協業して無駄を排除し配送効率、積載効率を改善し、コストを下げることが究極の目的になる。皆さんと一緒になって一つ一つが実を結ぶ年にしたい。物流の問題だけでなく、日本を取り巻く人手不足という社会問題が根底にある。人時生産性の改善が喫緊の課題になる。DXを使うなどしてコスト競争力のある経営を実現していかなければならない。

 (岡田幸子、徳永清誠、深瀬雅代、藤林敏治)

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