新型コロナ:ストック需要が伸長 インテージ調べ
新型コロナウイルス感染症拡大を受け、食品のストック需要が伸びている。特に紙類品薄のデマ騒ぎや小中高の休校要請があった2月24日~3月1日の1週間は、コメやパスタ、冷凍調理品、ミネラルウオーター類などの売上げが前年比30%以上増加したことが民間調査会社のインテージの調べで明らかになった。
当該1週間における食品の市場規模は年間のピークである年末需要を超え、直近1年で最大だった。
食品・飲料カテゴリーではコメ、米飯類、シリアル類、袋インスタント麺、乾麺、パスタ、パスタソース、小麦粉、プレミックス、お茶漬けの素、カレー、調理用スープ、野菜缶詰、フルーツ缶詰、畜肉缶詰、シロップ類、冷凍農産品、冷凍調理品、スキムミルク、育児用ミルク、ミネラルウオーター類の売上げが前年同期を30%以上上回った。アルコールカテゴリーではリキュール・スピリッツ類の売上げも30%以上伸びた。
日別の売上げ推移を追うと、夕方に一斉休校要請の一報が出された2月27日にはすでにパスタ・パスタソースの売上げが伸び始め、翌28日をピークに減少した。大容量の商品から日々取り扱いがなくなっていたこともデータから確認された。3月1日の段階では一時的な品薄になっていたことが想定される。
一方、コメの売上げは2月28日から、ミネラルウオーターは29日から伸び始め、パスタの品薄状態を見た消費者のストック意識が高まったことがうかがえる。(涌井実)