#元気いただきますプロジェクトNEWS:福島中央テレビ 食材を子ども食堂に
◇食育等推進事業=福島中央テレビ
●福島産和牛など恵み体感
福島中央テレビは、農林水産省の「#元気いただきますプロジェクト」へ参加し、20年10月から21年1月までの期間中「ふくしま食育推進プロジェクト」を実施した。県内の主要産業である農林水産業を応援するための取組みで、福島県産の和牛肉や果物を県内の子ども食堂や幼稚園などに提供した。「#元気いただきますプロジェクト」の支援プログラムの一つ「食育等推進事業」を通じて生産者を応援するとともに、「国産の恵み」を子どもたちに味わってもらい、食について考える食育の機会も創出した。
ふくしま食育推進プロジェクトは、福島県産の和牛肉を中心に子どもたちが国産の農水産物の恵みを体感できるメニューを開発し、県内の子ども食堂や幼稚園などへ食材を提供するもの。福島県栄養士会の協力の下、講師を派遣して食育知識の向上を図るなど、期間中に約60回実施された。
20年12月19日、郡山市のグレースガーデンチャペルではパーティションや手指消毒で新型コロナウイルス感染症対策を施しながら「第3回食育ドリームキッズパーティー」が開催された。当日は近隣に住む15人の小学生が参加し、規則正しい生活習慣の重要性を解説した紙芝居やパネルを使った食育講座、ボランティア学生による寸劇などを楽しんだ。
会場に届けられた福島県産の和牛肉とホタテ、メロン、イチゴはスタッフが調理した。子どもたちは愛情込めて作られた「すき焼き煮」「ホタテの炊き込みご飯」「ホタテのバター焼き」「冬野菜のお味噌汁」「イチゴとメロンのスコップケーキ」に舌鼓を打った。参加者からは「みんなで食べると楽しい」「嫌いな野菜もあったが、このイベントで克服できた」など喜びの声が聞かれた。
パーティーを主催するグレースコミュニティサービスの三箇豊実理事長は「地域には子どもたちの“居場所”を作ることが重要。一人でも希望者がいるのならその居場所になりたい」と、事業の重要性を語る。「『#元気いただきますプロジェクト』では、ホテルや飲食店で本来消費される食材を提供していただいた。子どもたちもとても喜んでいるし、本当にありがたい。生産者のためにも有効に使わせていただいた」と感謝の意を述べた。
プロジェクトを統括する福島中央テレビの伊藤伸輔氏は「少子化・核家族化の影響で、大人数で食卓を囲む機会が減っている。『#元気いただきますプロジェクト』をきっかけに地域の人々が主体となり、幅広い世代がつながる子ども食堂のネットワークを生かし、『住み続けられる街づくり』『すべての人に健康と福祉を』を目指す事業を進めたい」と今後の抱負を語った。(涌井実)