アパレルに学ぶ盛り付けのヒント:大手ECモール インフルエンサー起用したDtoCブランド開発

2021.06.07 508号 13面
即日完売のアイテムも出るほど人気の「ワントゥーミー」

即日完売のアイテムも出るほど人気の「ワントゥーミー」

 ゾゾタウンやロコンドといった大手のEC(ネット通販)モールが、インフルエンサーを起用したDtoC(メーカー直販)事業を強化しています。ECも競争が激しく、差別化や新規獲得が主な目的のようです。

 ゾゾタウンは才能やセンスに秀でた個人とブランドを立ち上げるDtoC事業「ユアブランドプロジェクトパワードバイゾゾ」を開始し、一般公募などで18組のブランドを昨年10月から販売しています。今春の第2弾では、人気ユーチューバーのきりまるさんや女優の高橋愛さんなど、知名度の高いインフルエンサーに依頼して新ブランドも発売しています。今年3月発売のきりまるさんの「ワントゥーミー」では、即日完売したアイテムもあり、「動画を使える人の強さを感じている」といいます。多くは物づくり初心者なので、基礎知識のマニュアルも作成しているそうです。

 ロコンドは、YouTubeを活用し、インフルエンサーによるDtoC事業を積極化しています。ユーチューバー、ヒカルさんディレクションの「リザード」と企画したシューズは昨年、10億円以上を売りました。現在8ブランドで、今年中に15~20になる予定で、てんちむさん、スザンヌさんなど知名度の高いタレント、ユーチューバーが中心です。若年層の新規客獲得にも貢献し、昨年は既存のアクティブユーザーに占める29歳以下の割合が12%だったのに対し、新規客は28%となりました。

 (繊研新聞 取締役編集局長 矢野剛)

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