メニュートレンド:ファイヤー!炎に包まれる練炭型チャーハン
翠雲醤油炒飯 1,078円(税込み) この迫力にお客さんから大歓声が上がる
ご飯の一粒一粒を炒めるプロの技。中国産の色の濃い醤油を使用し、練炭をイメージしてご飯の色を黒っぽく仕上げる。色は濃いが味は塩味がほどよく、しょっぱくない
チャーハンを練炭の形にするための型。もちろん特注
型にチャーハンを詰める
型からチャーハンを抜く
外食には、おいしさや盛り付けの美しさはもちろんのこと、今どきは感動や驚きといったエンターテインメント性が求められる。この3つを見事に実現しているのが、「翠雲醤油炒飯」だ。
●SNSをはじめメディアで話題沸騰
「翠雲」は中国天津市に本社を持つ本格四川料理店。同店の名物メニューは、店内のいけすで泳ぐコイを注文後にさばいて作る「工夫水煮魚」。さばいたばかりの魚の切り身を花椒と唐辛子をたっぷり散らした油で煮立てたメニューだ。
最近、この看板メニューの座を奪う勢いで人気急上昇中なのが「翠雲醤油炒飯」。見ての通り練炭を模した、チャーハンとしてはかなりユニークな形。それだけではない。このメニューのスゴイところは、練炭のイメージに近づけるために、なんと炎を上げて燃えさせるのだ。
熱々に熱した石皿にチャーハンを盛り付け、石皿の周りにウオッカを垂らして点火。勢いよく燃え上がる炎に、お客さんから歓声が上がらないワケがない。このワクワク、ドキドキの演出がSNSなどで広がり、「翠雲醤油炒飯」目当ての来店者が急増した。
「ご来店いただいたお客さまに当店の他のメニューのおいしさも知っていただける、いいきっかけになっています」と隋〓〓(〓は女へんに亭)店長。
このメニューが好評なのは、もちろんパフォーマンスの効果だけではない。この道30年以上という本場中国の料理長が作るチャーハンは、コメ一粒一粒の存在感があり、それでいて口の中に入れるとフワッと優しい食感。具材はネギと卵といたってシンプル。あれこれ具材を入れなくても、ご飯の炒め方が秀逸ならチャーハンを極めることができる好例といえるだろう。
心躍る演出で提供される絶品チャーハンが、瞬く間に世間の注目を集めていることに納得する。
●店舗情報
「翠雲」
所在地=東京都台東区上野4-4-5 上野C-Roadビル6階/開業=2020年/坪数・席数=約36.3坪・70席/営業時間=11時~15時、17時~23時/平均客単価=昼1500円、夜3000円
●愛用食材・資材
「珠江橋牌 老抽王醤油(中国醤油/濃口)」
輸入者=嘉恒貿易(東京都江東区)
練炭の色に近づけるためにチョイス
老抽(ロウチュウ)とは大豆を熟成させた中国広東たまり醤油のこと。滑らかなとろみと赤褐色の色つや、まろやかな甘味が特徴。「色は濃いめですが塩味がほどよく、食べ飽きない優しい味に仕上がります。『翠雲醤油炒飯』には、この醤油が欠かせません」と隋店長。
規格=1.8L