数字で読み解くフードサービストレンド:ポイント目当てでの来店、約5%

2022.11.07 525号 06面

 コロナ禍、物価上昇と外食業界には向かい風が続いています。顧客の来店を促す施策として、ポイント導入の有効性を紹介したいと思います。エヌピーディー・ジャパンが提供する外食・中食市場情報サービス「CREST」では、2022年1月に次の項目がわかるようになりました。

 (1)どのポイントを普段使っているのか、(2)昨日の食事でポイントをためたり、使ったのか、(3)店舗選択時に「ポイントが使える、たまるから」その店を選んだのか。

 (3)で、22年1~7月の外食・中食購入時に「ポイントが使える、たまるから」その店を選んだ比率を見てみると、8.2%にも上ることがわかりました。これは、(1)立地、(2)価格、(3)いつも行くから、(4)その店を気に入っているから、(5)食べ物がおいしいからのトップ5の理由に次ぐ6番目に多い理由でした。外食業態(飲食店利用時)だけで見ると4.7%で、16番目の理由でした。

 小売(コンビニやスーパー)での中食利用に比べ、半分の比率ですが、それでも5%は小さくない数値です。ポイントを導入していない店も多いことを考えると、導入店ではその比率はさらに高いことが考えられ、ポイント導入によって5~10%客数増が見込める可能性を示唆しています。苦境を乗り越えるための施策の一つとして、導入の検討の価値はあるでしょう。

 (エヌピーディー・ジャパン 東さやか)

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