繁盛店おつまみ百科 新・居酒屋主義「千とせ家」名古屋の郷土色を演出

1998.04.20 150号 20面

居酒屋気分で懐石料理を楽しんで欲しいと「新・居酒屋主義」を標榜。ニーズに合わせ懐石メニューは価格帯を四つに分け、四五〇〇円から。月替わりで季節感を打ち出す。グループ客以外の個人客には酒肴四品、パーティー客には名古屋らしさを演出した名物の味噌カツを組み込んだり細かく対応。さらに昨年からは、「知名度アップには、まずランチで足を運んでもらおう」(大脇直樹調理長)と、季節の素材を生かした旬替わりの丼ものをメニュー化した。「出盛りの旬の味を大事にしたい。これに名古屋の色合いがつけられれば」と、懐石を柱にアレンジメニューを広げる。

▼所在地=東京都港区六本木五-三-四、レーヌ六本木ビル、電話03・3402・7661▼開業=平成8年11月5日▼現場責任者=大脇直樹調理長▼営業時間=午前11時30分~午後2時、5時~11時30分、日祭定休▼坪数・席数=九〇坪・一一〇席▼一日来店客数=ランチ四〇人、夜八〇人▼客単価=ランチ一〇〇〇円前後、夜六〇〇〇円▼客層=三〇~四〇代の男性客が中心、男性七割、女性三割の割合▼目標月商=一三〇〇万円

店舗メモ

「新・居酒屋主義」をうたい、名古屋から東京進出したのが一昨年。高級感ある店のたたずまい、着物姿の女性のサービスなど構えてしまう雰囲気だが、意外にしっかりした懐石料理が気軽に楽しめる店として、三〇~四〇代男性を中心に固定客をつけている。

今後、郷土食を打ち出しながら女性客の取り込みを狙う。

竹の子と小柱の博多蒸し

■材料 タケノコ、魚のすり身、小柱、フキ、岩海苔、キノコ

■作り方 タケノコを炊く。すり身に小柱をまぜ、形づけ重ねていき、蒸す。だしに岩海苔を入れ、博多蒸しに鞍掛けし、フキと木の芽をあしらう。

■ワンポイント 春をイメージしタケノコと貝柱を合わせ、ワカメを岩海苔に換えると目先が変わる。

奥美濃地鶏「かりっと焼」

■材料 地鶏、赤・黄ピーマン、トマト、レタス、バルサミコ

■作り方 地鶏に塩・コショウ、パプリカ、ジンジャーなどの香辛料を振り、粉をつけオリーブオイルで焼く。上がりにオリーブオイルとバルサミコをまぜて肉にかける。

■ワンポイント オリーブオイルの軽い食感が外人客にも人気。

カマンベールの湯葉揚げ

■材料 カマンベールチーズ、湯葉、季節の野菜(シシトウ、椎茸など)

■作り方 カマンベールに粒コショウを振り、湯葉で巻き、野菜も合わせ天ぷらにする。

■ワンポイント 湯葉のパリパリ感ととろけるチーズの食感を楽しむ。さっぱりとした塩を天つゆに換えて違った味わいを出す。

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