飲食トレンド:脚光浴びる「レストランウエディング」

1998.09.07 160号 1面

ホテルや結婚式場の豪華な挙式と披露宴に欠かせなかったのが日本料理やフランス料理。ところがここ数年来、伝統と形式を誇る料理より、おいしい料理へのニーズが高まり、レストランウエディングが脚光を浴びてきた。メーン料理は和食、フレンチ一辺倒からイタリアン、チャイニーズへと幅を広げ、また、若い主人公たちのブランド志向から有名レストランでの挙式・披露宴が人気を得ている。少子化時代、下降線をたどる結婚披露宴需要をレストランがどう盛り上げるか注目される。

レストランキハチは昨年の「キハチチャイナ千駄ヶ谷店」に続き9月1日、「キハチチャイナ銀座店」を「キハチ銀座店」の向かいにオープンした。

総床面積三三六坪、席数二九四席(一階一四四席、二階一五〇席)。一階フロアは点心・一品料理を中心としたキハチ流ライトチャイニーズ。二階フロアはコース料理を主体にし、七mのカウンターバーを備えるなど大人の雰囲気を演出している。

「キハチ銀座、セランでのレストランウエディングの評判は上々です。最近では、キハチの料理と若者のブランド志向もあるのでしょうかキハチの名前で使う人も増えています」(中村裕美ブライダルマネジャー)

ホテルが作り上げた豪華なウエディングからおいしい料理を味わうレストランウエディングへ、さらにブランド志向の若者から時流にあった料理を提供する店へと新しい流れが生まれている。

セラン、キハチ銀座店ではフレンチによるウエディングに加えて、今回のキハチチャイナ銀座店のオープンにより中国料理によるチャイナウエディングと選択肢を増やした。

低予算で本格的料理を三つのコースで設定。サービス法も従来の大皿から取り分けるのでなく、小皿で提供される。

また、キハチの味を子供から年配者にまで味わってもらおうと食べやすくしたメニュー内容、旬の味を生かし年四回はメニュー改定する。

「本物から本質の時代。その時代の人に空間・味・サービスで感動させるものを作らなければいけない」という熊谷喜八総料理長。

ブランド志向から女性の殿堂、銀座「キハチ」でのウエディングがトレンドになるか気になるところ。

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