飲食店の血液型対応学(15)「AB型」

2000.04.03 201号 21面

AB型は、「二重人格だ!」と誤解されやすい。だが決して精神分裂症なんかではない。その言動が「二重人格のように見える」というのが正しい。実はAB型は、A型とB型の両方の行動特性を持った人なのである。

A型は、細かいことに気を使い、女々しくて悲観的だが頑張るタイプ。日本人に一番多い血液型である。B型は、お祭り好きで騒ぎ屋さん、一つのことに凝り出すと脇目も振らずに突進し、人に迷惑をかけても平気というタイプ。つまり、A型とB型は正反対の水と油の関係なのである。

だから、AB型というのはある時はA型で、ある時にはB型なのだ。だからついさっき、A型で行動・発言していた人が、今度はB型で行動・発言する。このように相反する行動を平気で行うため、「あの人は、二重人格だ!」と誤解されやすい。

しかしAB型は、二重人格とは似ても似つかない、理知的で合理的でスマートな存在である。血液型四類型の中で、一番頭が良く素早い判断ができるのがAB型なのだ。

こうした二重人格的な行動特性は、さまざまな人間を演じなければならない俳優・芸能人にはぴったりな血液型である。だから、日本人には数少ないAB型でも、芸能界では意外に多くのAB型人間が活躍しているのである。

そこで芸能人を例にとって、AB型の行動特性を考えてみよう。

AB型は、アグネスチャン、浅野ゆう子、東ちづる、伊東ゆかり、大空真弓、大原麗子、高橋恵子、司洋子、富田靖子、長山洋子、名取裕子など、教養豊かで美人女優が多い。このなかで、高橋恵子(関根恵子)が特筆ものである。

彼女はデビュー当時、松竹の清純スターであった。ところが数年後、ある男性と駆け落ちし海外逃亡。帰国後は、前衛的な映画手法で知られた高橋監督と電撃結婚。そして今、落ち着いたお母さん役や良いとこの奥様役をやらせたらぴか一である。

どうしてこうも、天地も違う役をこなせるのか。それは彼女の心の中に、ある時はA型の血液が流れ、ある時突然B型の血液が流れるからである。現在の、上品なお母さん役や良いところの奥さん役はA型のなせる技。海外逃亡や前衛監督との結婚は、B型のなせる技だからである。

オチャラケタレントの篠原ともえがAB型。彼女の現在の姿は、どう見てもB型行動である。しかしその陰には、人知れず悩み、ナイーブな心を震わせる彼女の姿があるはずだ。

男性陣には、あの青島前都知事がいる。選挙期間中は「臨海副都心での都市博を潰せ!」と元気が良かったが、当選してからはなかなか活躍できなかった。議会運営の難しさなど、マスコミはいろいろ書いているが、答えは簡単。

義憤にかられて選挙運動を一生懸命する。これはB型行動。だから、当選後は気が抜けたようになる。都の職員からは結構良い評判。これはA型的な細かい気配りの成果である。

今後は、選挙公報やポスターに候補者の血液型を掲載すべきではないか。この政治家がどう行動するか、この連載を読み選挙に行けばわが国はもっと良くなるに違いない。

また、AB型にはコメディアンが多い。しかしAB型は本来、オチャラケ切れないタイプの人たちである。ここにギャップが生まれ、さまざまな行動が生まれる。先ごろ亡くなった荒井注は、「やってらんないよ!」と突然ドリフターズを抜けている。

ポール牧も、先ごろ出家しお坊さんになった。それぞれに考えがあるのだろうが、迷える小舟のように悩み揺れるAB型は、いつまでもばかはやっていられないのだ。

人前では見せないが、AB型はくよくよと悩むタイプだ。だからこそ、自分とは全く別の人物像を演じることができる。そのより深い演技が、人々に大きな感動を呼ぶのではないだろうか。

(血液型対応学研究所・エービー海老尾)

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