飲食店のための知っておくべき経営用語(9)流動比率
流動比率とは財務分析に用いる比率である。算出には、貸借対照表(B/S)の中の数字を用いる。算出式は、「流動比率=流動資産/流動負債」で、一五〇%が理想とされるが、中小企業では一二〇~一三〇%程度が現実的な数字である。
流動資産とは、現金に還元しやすい資産であり、現金預金、受取手形、売掛金、有価証券、商品などを指す。また、流動負債とは一年以内に支払いが確定している債務であり、支払手形、買掛金、短期借入金、未払金、未払諸税金などが含まれる。
流動比率とは、いわゆる、一年以内に支払わなければならない金額のうち、どれだけ支払うべき財源があるかを表す。よって、流動負債以上の流動資産があることが前提となり、一〇〇%以上の数字は確保したい。
何年間も一〇〇%を割り続けている企業をよくみかけるが、これは短期借入金や買掛金などの債務をずーっと返済しないでいるケースが多く、これは債権者にとって不良債権となり迷惑をかけている。