うまいぞ!地の野菜(36)東京都、住民との交流活発、経営面に取り込む

2002.01.21 244号 14面

東京都は、東京湾を望み東西に細長い陸地部と南方海上に点在する三十余の島からなっている。

陸地部は、西の山地中央の丘陵地、東の洪積台地と東京湾をのぞむ沖積低地からなる。丘陵は、三浦半島からのびた多摩丘陵、草花丘陵、霞丘陵があり、武蔵野台地はこれら丘陵の東に開け、関東ローム層に覆われている。

平均気温一六・三度C、八丈島が一八・一度C、小笠原諸島は沖縄と同じ経度ながら平均二二・九度Cと比較的暖かい。

総土地面積は二一〇二・三五平方メートルで、耕地面積九〇〇〇ヘクタール。内訳は、畑地六六七四ヘクタール、樹園地一九三〇ヘクタール、水田三九六ヘクタール。

総人口は一一七四万三一八九人。農家人口は六万六二三二人で農家戸数は一万五四六〇戸。

農業粗生産額は三三四億九四〇〇万円で野菜は五六・六%の一八九億七〇〇〇万円を占める。

生産順位の高い品目は、アシタバ、ツマミ菜、小松菜、ウドに続き、ホウレンソウ、キャベツ、ブロッコリーなどがある。

東京の農業は、都市地域を中心に大消費地を控える利点を生かし、庭先や共同直売所による直売や、都民に栽培を体験させる体験農園などが活発化してきた。

こうした都民との交流を経営面に取り込む動きは、新たな農業経営としてとらえられ、若手就農者を増加させている。

農業者と地域住民が手を結ぶ新しい農業の芽生えが、「魅力と活力あふれる産業・東京農業」の実現を目指すものとして期待される。

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