百花繚乱!立ち食いそば:「文殊浅草店」天ざるそば

2005.10.03 306号 17面

およそ10年前に脱サラで両国に開店、現在は6軒を抱える中堅チェーンに成長した立ち食いそば店「文殊」を紹介する。

自家製麺にこだわるこの店のそばは、5時間かけて製麺したもので、ひきぐるみで色濃いが、極端に細い。「麺が最も生きる『ざるそば』を食べてほしい」と豪語する社長のこだわりである。

立ち食いそば店は、提供時間が短く厨房が軽装なため、高品質な冷やし系メニューの提供は難しい。だが、この店はすべての店でツーオーダーを徹底し、一般そば店に勝るとも劣らぬ冷やしそばを提供している。「おいしさを提供するためには時間が必要」という単純明快な方式を第一に実践。大好評の証しとして6店舗を展開している。

セントラルキッチンから日配される生麺以外、揚げ物やサイドアイテムは、すべて各店の手作り。この部分はどうしても各店の従業員に頼らざるを得ないらしい。クオリティーを維持しながらの店舗拡大が今後の課題だろう。

◆「文殊浅草店」(東京都台東区浅草1‐1‐12、浅草地下街)営業時間=平日・午前6時30分~午後10時30分、土休日・午前7時~午後8時

◆青木剛理=立ち食いそばの発展・認知高揚を目的に、ホームページ「立ち食いそば紀行」(首都圏の立ち食いそば店ランキングなど/http://www.gori.sh)を主催運営。当連載は約800軒強の食べ歩き実績から超必見店を紹介。

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