この一品が客を呼ぶラーメン編:「希望軒夙川レトロ館」ごま味噌つけ麺

2005.11.07 307号 11面

行列ができる店として有名なラーメン店「希望軒」の新メニュー「ごま味噌つけ麺」が女性客を中心に大人気だ。関西でも見かけるようになったとはいえ、まだ、それほどの広がりを見せてはいないつけ麺。この店のヒット理由は、常連客になじみ深い、看板ラーメンのスープを生かしたつけ汁の味わいにあるようだ。

希望軒といえば、豚骨スープが有名なラーメン店。発祥は姫路で、現在、兵庫県を拠点に25店舗をチェーン展開している。つけ麺が登場したのは今年1月。新シリーズとして、ごま味噌つけ麺をはじめ「ピリカつけ麺」など5アイテムを打ち出した。

チェーンの一翼、「希望軒夙川レトロ館」のある界隈は、ラーメン激戦区だが、周囲でつけ麺を出している店は少ない。つけ麺が認知されつつも、まだ関東ほどの浸透は見られていない関西で、ここのつけ麺は、看板メニューの「とんこつラーメン」「ピリカらーめん(激辛みそ味)」に並ぶ勢いを見せている。

人気の理由は、つけ麺が初めての人でもなじみやすい味にある。ごま味噌つけ麺の場合、醤油ベースの一般的なつけ麺とは異なる味噌ベース。そこにごまの甘みを加え、さっぱりとコクのある味わいに仕上げている。これは、既存人気メニューの「ごま味噌ラーメン」のスープを濃縮したものだ。

また。中華麺は太麺を採用。チャーシューは厚切りにしてボリューム感を出すなど、つけ麺に合わせたアレンジを加えている。

客層は男性客が多いが、つけ麺に関しては女性客のオーダーが多い。目新しいものへの好奇心旺盛な女性客の好みを反映しているようだ。

◆希望軒夙川レトロ館(西宮市御茶家所町4‐14、電話0798・32・6631)営業時間=午前11時~午前3時、無休

◆食材の決め手:特注の太麺 (株)ミズホヌードル(神戸市中央区)

つけ麺の開発のなかで、一番こだわったのが麺。この店のラーメンは細い麺がポイントだが、麺のおいしさをダイレクトに味わうつけ麺では、より太く、重量感のあるものをメーカーに特注している。

独自にブレンドした粉に、水は六甲山系のもの、塩は赤穂産のものを使用。ツルツルとしたのど越しと、しっかりとした歯応えを大切に、マイナーチェンジを繰り返しながら、食べ応えのある麺に仕上げているのがうれしい。

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