アポなし!新業態チェック(1)「カフェ・ド・クリエ プラス」深川ギャザリア店
フランチャイズ方式の喫茶業態「カフェ・ド・クリエ」を全国で140店舗以上も展開するポッカクリエイトが、アップグレード型業態の「カフェ・ド・クリエ プラス」を去る9月7日にオープンした。1号店は、東京江東区の商業施設「深川ギャザリア」の入り口近くに面した平屋の路面店で、店舗面積は約60坪と、これまでの同店の平均よりかなり広い。
「クリエ プラス」は従来のファストフード型の喫茶店タイプから、よりフードメニューを充実させた新業態であり、サンドイッチやパスタのほか、カレーやドリアなどのライスメニューまで提供する。また、ドリンクも従来より商品内容をグレードアップし、レギュラーサイズが260円からと高めの価格帯となっており、ライスメニュー750円~、パスタ780円~などの商品価格で、従来の「カフェ・ド・クリエ」では約400円だった客単価を、約7割増しの700円程度に引き上げることを狙っているという。
さらに、店内には同社の親会社ポッカコーポレーションのグループ会社であり、沖縄で有名なアイスクリームブランド「ブルーシール」がコラボレーションで出店。
同社では、この1号店の動向を踏まえて、すでに直営数店舗の出店を決定しているとのこと。今後は既存の「カフェ・ド・クリエ」業態のリニューアルも含めて、10数店舗の出店計画があるという。
★けんじの評価
深川ギャザリアは、イトーヨーカドー木場店を核に、オフィス棟とプラザ棟の3つの建物からなる都市型の複合商業施設だ。プラザ棟の中心はロータスパークと呼ばれるレストランゾーンで、外食ベンチャーで有名な際コーポレーションが企画に関わっている。取材店舗は、以前は某食材メーカー経営の紅茶専門店だったはずだ。
それにしても、この店は何で喫煙席ゾーンがこんなに広いのだろう。ザッと数えただけでも40席以上。全席の約半分が喫煙席ということになる。この地域は居住者の喫煙率が高いのか?
せっかくだから新メニュー「ライスボウル エビとアボカド」というのをいただこうと思ったら、「ただいまできません」とのこと。仕方なく「欧風カレー」を注文。決してまずくはないが、60円引きのドリンクセットで950円。この価格でこの味のカレーなら、私はカレーショップに行きます。
ドリンクメニューでは、いまアサイーに次いで話題を呼んでいる健康フルーツのカムカムを使ったお茶など、女性向けのトレンドを意識したメニューが良い感じ。
コーヒーはエスプレッソ風マシンなのに、なぜかちょっと煮詰まったドリップ式の味。店名に「カフェ」を冠する以上、もう少しおいしいコーヒーを出して欲しかったのが残念。
(外食ジャーナリスト 鷲見けんじ)
●店舗概要/店名=カフェ・ド・クリエ プラス 深川ギャザリア店/開業=2006年9月7日/所在地=東京都江東区木場1─5─9 深川ギャザリア北プラザ棟/店舗面積:58・9坪/席数=82席
◆鷲見けんじ=外食チェーン黎明期から、FFやFRなどの動向を消費者の目線で見続けてきたアンチグルメな庶民派ジャーナリスト。甘口辛口を取り混ぜた乱筆乱文でチェーンの新業態をチェック。