アイ・リンク、セミ・オートコーヒーマシン上陸 伊RANCILIO社製
(株)アイ・リンク(東京都千代田区、電話03・3518・4970)はこのほど、イタリアのセミ・オートコーヒーマシンの老舗メーカーであるRANCILIO社と国内の独占販売権取得に関する契約が合意した。3月1日から本格販売を開始する。RANCILIO社製品はこれまでにも、3社が国内販売を行っていたが、RANCILIO社と正式に販売契約を締結するのは同社が初めて。
同社は、2000年にフランチャイズチェーンなどの指導を手がける(株)ベンチャーリンク、コーヒーマシンメーカーなどが出資して設立。現在まで、世界初のフルオートコーヒーマシンを開発したことで知られるEGRO社(米国)製品の販売とメンテナンスを手がけている。03年にべンチャーリンクから出向していた永井隆志社長がMBO(マネジメント・バイ・アウト)で株式譲渡を受けて独立した。売上げは約6億円(05年度)で、従業員は22人。
RANCILIO社はセミ・オートコーヒーマシンでは世界第2位のシェアを誇る。同社は今回の販売契約締結により、フルオートだけではなくセミ・オートコーヒーマシンまでより幅広い製品の提供が可能になった。
また、同社では今回の取り扱い製品拡大に合わせて、メンテナンス体制の充実も図る。カスタマーサポート課を新設、メンテナンス専用ダイヤル(090・5321・8389)で24時間無休の電話対応をするほか、キリンメンテナンスサービス(株)などとメンテナンス業務委託契約を結び、現場でのより迅速な対応も可能となる。
業務委託先の担当者へは、同社がメーカー情報を提供するとともに、定期的に技術講習会も開催することで、技術レベルアップを図る。
現在、フルオート、セミ・フルオートコーヒーマシンは都市型ホテルなど「コーヒーの味の差別化を意識するユーザー」を中心に導入が進んでいる。このため、同社では「より多くのユーザーに、コーヒーのプロとして味の面だけではなく、多様なシチュエーションに合わせた製品デザイン、仕様、設定といったハードから、オペレーション改善、メニュー構成などのソフトまで提供していく」(永井社長)としている。
一方国内では、エスプレッソなど個性的なコーヒーの飲み方に対する認知度は低いのが現状。同社ではこの点にも注目しており「エスプレッソ文化の浸透」も進めていく考え。