トレハを活用して高付加価値の米飯メニューを 林原商事「トレハ」

2007.07.02 330号 23面

外食、中食を問わず、「おいしいご飯」は繁盛店としての必要条件。「ご飯」にうるさいお客を満足させるために、日々さまざまな工夫をしていることだろう。だが、ご飯を炊く時にあるプロセスを加えるだけで、おいしさが増すだけではなく、劣化しやすい保温ご飯の風味をキープできることをご存知だろうか。そのプロセスとは、加水時に少量のトレハを加えるだけという、「手間」ともいえない簡単なひと手間。もちろん、トレハは低甘味なので、ご飯が甘くなるといった心配はない。甘味料としてだけではなく、素材自体が持つ味を保つために、さまざまな機能を加えることができるトレハは、米飯メニューにおいても実に効果的なのだ。

◆ふっくら

トレハ使用・未使用の場合の、ご飯粒の大きさを比較してみると、トレハを加えて炊飯したご飯の方が一粒一粒が大きく膨らむ。

これは、「水をしっかりとキャッチし、つかまえた水は離しにくい」というトレハの持つ保水力、水分保持力により、コメの芯まで水が吸収され、ふっくらと炊き上がるため。

◆変色しない

トレハには、もともと素材が本来持っているナチュラルな「色」をキープする特徴があり、さらに、食品に含まれる脂質が変敗するのを抑制する効果がある。そこでトレハを使用・未使用のご飯を、それぞれ炊飯器内で24時間保温した後の色の比較をしてみると、未使用の場合はコメに含まれる脂質の変敗により、ご飯表面が黄色く色づいたのに比べ、トレハ使用の場合は、ほとんど着色が見られない。

◆パサパサしない

ご飯がふっくら軟らかくなるのは、でんぷんを水とともに加熱すると、でんぷん分子の間に水が入り込み膨潤して糊状に変化(でんぷんの糊化)するため。しかし、これをそのままの状態で放置しておくと、すき間に入り込んだ水分が徐々に失われてしまい、生に近い状態に戻ってしまう(でんぷんの老化)。

そこで、炊飯時にトレハを加えておくと、でんぷん分子の間にトレハが水を抱き込んだ状態で入り込み、糊化状態を保つので、でんぷんが老化しにくくなり、炊飯器で保温していても、ご飯を軟らかく保つことができる。

◆臭くならない

トレハには、香気を保持したりする作用とともに、食品の悪臭の発生を抑制する機能もある。炊飯器でご飯を保温していると、脂質の変敗を中心とした「ムレ臭」が発生してしまう。しかし、トレハを使用したご飯は「脂質の変敗抑制」と「マスキング効果」により、保温中の「ムレ臭」が未使用のものよりも軽減されるという結果が出ている。

◆つやつや

おいしいご飯の条件である「透明感」「つや」「香り」「甘み」「粘り」「硬さ」について、食味評価を行ったところ、その結果、ほとんどの項目においてトレハを使用したご飯の方が評価が高いという結果になった。

○ほかにもありますトレハの効果

米飯メニューにトレハを使った効果はほかにもある。

コメが古くなると、いわゆる「古米臭」を感じる。白米を精米した後に長期保存しておくと表面が酸化し、古米臭が強くなってしまう。しかし、精米直後にトレハでコーティングしておくと、コメの脂質成分の分解を抑えるために、古米臭が少なくなる。

また、ご飯をチルド保存、冷凍保存をする際にも、トレハは効果的だ。

冷凍したご飯を、自然解凍した後の状態で比べると、トレハを使用したものは、でんぷんが老化しにくいために、白く濁ることなく、つやと透明感を保っている。

さらに、ご飯は冷めると硬くなってしまうものだが、チルド保存ではトレハを使用したご飯の方が硬くなりにくいという結果もある。

○惣菜メニューにもトレハは大活躍!

「調理」してから「食べる」までにタイムラグのある惣菜では、いかに「おいしさ」をキープするかが重要課題。素材の味を生かすトレハの特徴は、ご飯だけではなく、惣菜メニューの品質アップにも、さまざまな効果を発揮している。

●衣がサクサク

吸湿防止効果のあるトレハを天ぷらやフライの衣に加えると、サクサクの軽い食感を保ってくれる。また、脂質の酸化を防ぐ効果もあるので、おいしさもキープ。

●「生臭さ」を抑制

魚を調理する前にトレハを加えると、生臭さの主成分であるトリチメルアミンの生成を抑制できる。

また、不飽和脂肪酸の加熱分解による鶏肉などの「変敗臭」解消にも効果を発揮する。

●シャキシャキ感キープ

トレハには優れた保水力があるのと同時に、乾燥や凍結による細胞や組織のダメージを防ぐ効果がある。

例えば、カット野菜をトレハで処理すると、「みずみずしさ」や「シャキッとした歯応え」を保つことができる。

●煮崩れ防止

トレハを煮物に使用すると、素材の表面と内部の煮えむらを抑え、煮崩れが改善できる。

また、素材に味が染み込みやすい、煮汁の濁りを抑えるなどの効果もある。

●彩り鮮やか

トレハを少量加えるだけで、素材が本来持っているナチュラルな「色」「香り」「水分」をしっかりとキープできる。

例えば、アボカドやリンゴの変色を遅らせるなど。

●「軟らかさ」を保つ

トレハには、タンパク質の加熱による凝固を抑える力がほかの糖よりも強い。

例えば、トレハを使っただし巻き卵は、きめの細かいしっとりとした仕上がりになる。ほかにも、メレンゲの気泡が安定したり、オムレツの食感をふんわりとさせることができる。

○用途に合わせて「トレハ」は2タイプ

低甘味で高品位の甘味質を有し、優れた耐熱・耐酸性があるため、食品・菓子に幅広く利用可能。

でんぷんの老化防止やタンパク質の変性防止、脂質の変敗防止に優れた効果を発揮し、食品組織を安定化するとともに、冷凍や乾燥による品質の劣化を抑制する。

◆(株)林原商事(岡山市下石井1‐2‐3)創立=1962年/事業内容=(株)林原の生産する機能性糖質製品群を中心とした販売/トレハ専用フリーダイヤル0120・05・8848

20kg袋入り、12kg段ボール箱(2kg入り×6)

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