14年度食品宅配市場、1兆9000億円超 矢野研調べ
食品宅配サービスの14年度の市場規模が1兆9348億円、前年度比2.9%増と堅調に成長していることが矢野経済研究所の調査で分かった。背景には少子高齢化が進む中、共働き世帯の増加や生活様式の多様化に加え、人口が増える高齢者に見守りサービスを兼ねた宅配需要の増加があるという。今後、実店舗とインターネット通販との相互活用などオムニチャネル化が進み、食品宅配サービスでも同様の動きが活発化すると見る。19年度には市場規模2兆1470億円に成長すると予測する。
14年度の市場規模1兆9348億円の分野別の構成比は、生協の個配サービスが50.8%と過半を占め、惣菜(食材)宅配が15.3%、宅配ピザが6.6%、ネットスーパーが6.2%、牛乳宅配が5.5%、在宅配食サービスが5.4%、自然派食品宅配が4.0%、外食・ファストフード宅配が2.7%、宅配寿司が2.6%、コンビニエンスストア宅配が1.0%となる。
市場規模の推移は10年度に1兆6717億円、11年度1兆7402億円、12年度1兆8097億円、13年度1兆8797億円と順調に成長を続けてきた。予測では15年度1兆9864億円、16年度には2兆0281億円、17年度2兆0675億円、18年度2兆1072億円、19年度2兆1470億円と年平均成長率2.0%の伸長を見込む。