ウワサの新店舗:スタイリッシュな立ち飲み天ぷら 「KIKU 自由が丘店」
●イタリアのハッピーアワー文化を提案
【注目keyword:アペリティーボ】
「自由が丘」駅改札近接のエリアに4月、スタンディング天ぷらBAR「kiku(きく)」がオープンした。都内を中心に全国で7店舗を展開する立ち飲み天ぷら「喜久や」の新業態だ。目の前で揚げる天ぷらを、しゃれたBAR空間で楽しめる。メインターゲットは、「都会で働く女性」。店を運営する一期一会の本間儀彦代表取締役社長によると、「仕事が終わり、帰宅前に気分をリセットする第三の場をイメージしている」という。
レジで注文・支払いをすませ、カウンターで料理を受け取るセルフ方式を採用し、ワインや日本酒はタリア製のマシンからセルフで注ぐスタイル。店で楽しんだ後は会計のわずらわしさがなく、サッと店を後にすることができる。
すべてにおいて、とにかくスマートかつスタイリッシュで、オトナの女性が心地よく楽しめるタイプの立ち飲み店なのである。
そして、同店で打ち出している「アペリティーボ」には、ぜひ注目したい。アペリティーボとは、夕食前に軽食とアルコールを楽しむイタリアのハッピーアワー習慣のこと。イタリアでは、アペリティーボでドリンクを注文すると、つまみ風の前菜が食べ放題になる。同店ではこのアペリティーボを実施し、ランチ後からディナーまでの時間帯は5~6種類のフィンガーフードを無料食べ放題で提供。それで採算が取れるのか、心配になるところだが、「余った食材を活用して作るため、アペリティーボ用に食材を仕入れる必要もない。もともとお客さまが少なくなる時間帯ですし、お酒とともに楽しんでいただけるのなら、店にとっても十分メリットは見込める」と、本間社長は語る。
店にとってもお客にとってもWIN–WINとなり得るこのアペリティーボ文化は、今後、日本でも浸透していくのではないだろうか。
●店舗情報
「KIKU 自由が丘店」
所在地=東京都目黒区自由が丘1-11-6 エトモ自由が丘1階
営業時間=11時~23時
坪数・席数=15坪・38席(カウンター)/平均客単価=2,500円