メニュートレンド:温故知新の「お寺の朝ご飯」 16の小鉢がずらり

2019.09.02 487号 27面
18品の朝ごはん 1,944円(税込み)日本茶付き。おかゆのお代わり自由。シンプルな惣菜とおかゆをしっとりと楽しめる

18品の朝ごはん 1,944円(税込み)日本茶付き。おかゆのお代わり自由。シンプルな惣菜とおかゆをしっとりと楽しめる

写真2

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小鉢の下に敷かれた紙には惣菜の内容が記載。記念に持ち帰るお客も多い

小鉢の下に敷かれた紙には惣菜の内容が記載。記念に持ち帰るお客も多い

ゆったりとした店内の窓からは、荘厳な築地本願寺が望める

ゆったりとした店内の窓からは、荘厳な築地本願寺が望める

 築地本願寺では毎朝、ちょっとした行列ができる。お目当ては、「築地本願寺カフェTsumugi(ツムギ)」の朝食メニュー「18品の朝ごはん」だ。一日110食限定で提供され、本堂の参拝客以外にも多くのお客が同メニュー目当てに足を運ぶ。週末には、開店時間の8時の時点で整理券が完売するほどの人気ぶりだ。

 「18品の朝ごはん」は、16種類の惣菜とおかゆ、味噌汁がお盆に並ぶ、築地本願寺の名物朝食だ。「築地本願寺カフェTsumugi」を運営するプロントコーポレーションによると「お寺の朝ご飯、と考えたときに、まず精進料理が浮かんだ」として、お膳に小鉢を複数並べる精進料理のスタイルをイメージ。浄土真宗の自由な考え方から、食材については厳しいルールにはこだわらず、華やかさを意識したという。16品もの小鉢+おかゆ、味噌汁=18品という数は、築地本願寺のご本尊である阿弥陀如来が立てた誓願に由来している。48の誓願の内18番目の誓願「あなたを決して見捨てない」が築地本願寺の本願であり、これにちなんで18品とした。

 小鉢惣菜はおかゆが進むよう、しっかりめの味付けのものから薄味のもの、冷たいものと温かいものなど、さまざまな味わいをバランスよく揃えた。「『おかゆに合った味覚の異なるおかずが並んでいて、ついたくさん食べてしまう』と、おかゆをお代わりするお客さまが多い」(同広報)と言う。

 また、築地本願寺は昔から地元にしっかりと根付く寺院であることから、築地江戸一の「佃煮」、築地紀文の「お魚とうふおぼろ揚」など、築地場外市場に店を構える名店の品を中心に採用。特に人気の高い惣菜は「揚げ茄子大豆そぼろ」「鴨の山椒焼き」「つきぢ松露の卵焼き」だ。

 個々の小鉢はどれも何てことのない昔ながらの惣菜だが、これらをずらりと並べるだけで、これほど華のある新感覚の朝食メニューになるとは、と驚かされる。企業の朝型勤務導入や、世の健康志向からも、朝食需要が着実に伸びている昨今、モーニングメニューを検討中の店にとって同店の例は、何らかのヒントになるのではないだろうか。

 ●店舗情報

 「築地本願寺カフェTsumugi」 所在地=東京都中央区築地3-15-1 築地本願寺インフォメーションセンター/開業=2017年11月/坪数・席数=53坪・82席/営業時間=8時~21時

 ●愛用資材・食材

 「松露」つきぢ松露(東京都中央区)

 正統派の「ニッポンの卵焼き」

 だしを利かせ、職人が丹念に焼き上げた老舗名店の卵焼き。小鉢の一つに使用している。「やさしくシンプルな味わいで、朝食にぴったりの卵焼き。だしの風味とほんのりとした甘味が絶妙で、醤油をつけずにそのまま食べてもおいしい。まさに『正統派の日本の卵焼き』です(笑)」と、プロントコーポレーションの広報は絶賛する。

 規格=560g(1本)

 【写真説明】

 (写真2)(1)南高梅梅干(2)湯葉いくら(3)出汁トマト(4)築地江戸一甘口昆布の佃煮(5)季節のフルーツ(6)抹茶ゼリー(7)つきぢ松露の卵焼き(8)揚げ茄子大豆そぼろ(9)里芋田楽(10)豆腐の柚子あん(11)季節の副菜(12)海苔明太(13)タコの塩麹和え(14)鴨の山椒焼き(15)築地紀文のお魚とうふおぼろ揚(16)じゃこ味噌

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