BOOK info:『飲食業界 成功する店 失敗する店』重野和稔・著/すばる舎

2020.04.06 494号 12面

 『飲食業界 成功する店 失敗する店』(重野和稔・著/すばる舎)2020年1月18日刊行 四六判・216ページ 1,600円(税別)

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 ●繁盛する店と潰れる店の違いを徹底追究

 飲食業界では、新規出店の約3割強が1年以内に閉店、5年で約8割が消えていくといわれる。その背景には、「参入障壁が低いため他店との競争が激しい」「原材料費や店舗賃料の値上がり」「人件費が高騰している」という構造的な問題に加え、外食する人が減っているといった状況もある。

 著者はそんな逆風の飲食業界で、200店舗以上の出店に携わり、今では直営店の7割を10年以上、プロデュース店の8割を5年以上の繁盛店にしている。飲食業界に参入するまで勤務していた銀行、不動産会社の経験と、直営店の成功、失敗の経験から、繁盛店と潰れる店の違いを徹底的に追究してきたというのだ。

 本書は、著者が携わった和食、イタリアン、中華、居酒屋などさまざまな業態の中から精選し、なぜ成功したのか、なぜ失敗したのかを具体的なエピソードを挙げながら解説している。そして、「店舗コンセプトの立て方」「メニューのつくり方」「人材育成のやり方」「コスト管理の方法」など具体的な対策を示す。また、融資や経営を安定させる「事業計画書の作成法」、万が一の際の「撤退のシナリオ」まで公開。飲食業界を愛する著者の経営ノウハウは、リアリティーに満ちている。

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