数字で読み解くフードサービストレンド:飲食店でお一人さま増加

2024.02.05 540号 07面

 アフターコロナで飲食店の利用状況に変化はあるのでしょうか。サカーナ・ジャパン(エヌピーディー・ジャパンから社名変更)が提供する、外食・中食市場情報サービス「CREST」で、アフターコロナの2023年4~9月の6ヵ月間を見ると、大人一人(15歳以上)で喫食する際に飲食店を利用する食機会は、18.7億食機会で、客数全体の35%を占めました。

 半年ごとの推移を見ると、コロナ前同期の19年4~9月は17.6億食機会で、全体の28%を占めていました。コロナ下で飲食店の利用全体が減少する中、一人喫食の比率は増加していきました。それが、アフターコロナとなっても同様の傾向は続いており、食機会数はコロナ前をしのぎ、比率は増加し続けています。

 大人一人喫食の飲食店利用の特徴は、テイクアウトの比率が高いこと、朝食や午前間食の比率が高いこと、男性が比較的多いことが挙げられます。

 アフターコロナでは15~39歳女性の利用が増加する傾向が見られます。店舗選択理由を見てみると、大人一人では、立地、手頃な価格が全体より高い傾向があります。「価格が手頃だから」は、全体でも大人一人でも減少し、「食べ物がおいしいから」は全体でも大人一人でも増加しています。今後、お一人さまをターゲットにしていく際には、このような特徴や変化に合わせた対応策が重要となるでしょう。

 (サカーナ・ジャパン 東さやか)

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