数字で読み解くフードサービストレンド:2023年もデリバリー市場は成長

2024.05.06 543号 06面

 アフターコロナとなり、コロナ禍で大きく成長したデリバリー市場はどうなったのでしょうか。サカーナ・ジャパン(エヌピーディー・ジャパンから社名変更)が提供する、外食・中食市場情報サービス「CRESTR」ではコロナ前からのデリバリーの市場規模の推移、利用状況の変化を見ることができます。

 2023年1~12月計の飲食店のデリバリー市場規模は8622億円で、前年同期比11%増、コロナ前19年比106%増でした。22年は前年比で1.8%減とマイナスになりましたが、23年は再び大きく成長しました。デリバリーの食機会数(利用して食べた人の延べ人数)は、22年は前年比で微減でしたが、23年は微増でした。19年比では70%増を維持しています。

 アフターコロナで、外食の回復が進む中にあっても、テイクアウトやデリバリーは減少することなく緩やかに成長しています。23年の忘年会は、友人との忘年会がホームパーティーなど中食にシフトしたこともデータからうかがえます。このように、アフターコロナでも、テレワークの定着や食事の少人数化、中食・内食化をはじめとした生活様式の変化は定着していますし、デリバリーの場合は、利用できる地域や店舗がコロナ前の水準を大きく上回っていることから、今後も緩やかに成長を続けるものと考えられます。

 テイクアウトと合わせ、アフターコロナの今後もデリバリーについて施策をしていくことには機会点があると思われます。

 (サカーナ・ジャパン 東さやか)

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