売れてるご当地デリカ惣菜弁当100選(12)愛知県 綿半フレッシュマーケット

2025.07.07 557号 15面
土・日曜限定「チーム炭火焼き」結成 炭火焼き弁当各種 POINT:既存ガスレンジを炭火焼き用に改造

土・日曜限定「チーム炭火焼き」結成 炭火焼き弁当各種 POINT:既存ガスレンジを炭火焼き用に改造

「炭火焼パンパン具」 799円(税抜き)/約626g 土・日曜、各20個販売 POINT:炭火焼きでポーク100%が昇華

「炭火焼パンパン具」 799円(税抜き)/約626g 土・日曜、各20個販売 POINT:炭火焼きでポーク100%が昇華

「炭火焼 無言でむさぼれ弁当(スペアリブ)」 880円(税抜き)/約646g 土・日曜、各20個販売 POINT:ビニールの手袋付き

「炭火焼 無言でむさぼれ弁当(スペアリブ)」 880円(税抜き)/約646g 土・日曜、各20個販売 POINT:ビニールの手袋付き

「炭火焼 サバ塩焼き弁当」 699円(税抜き)/約465g 土・日曜、各20個販売 POINT:半分アテに、半分おかずに

「炭火焼 サバ塩焼き弁当」 699円(税抜き)/約465g 土・日曜、各20個販売 POINT:半分アテに、半分おかずに

「炭火焼きうなぎ」 1,500円(税抜き) 月1回・日曜、100~200尾販売

「炭火焼きうなぎ」 1,500円(税抜き) 月1回・日曜、100~200尾販売

POINT:毎週どこかの店舗で特設販売

POINT:毎週どこかの店舗で特設販売

活魚水槽と魚惣菜 子ども視点のロータイプ水槽

活魚水槽と魚惣菜 子ども視点のロータイプ水槽

 ◇デリカの「今」がわかる中食通信:売れてるご当地デリカ惣菜弁当100選

 ◆「炭火焼き」で地域活性を推進 ローカルの独自性と機動力を発揮

 愛知県一宮市を拠点に5店舗を有する「綿半フレッシュマーケット」は、小規模スーパーならではの独自性と機動力が自慢。限られた地域顧客を楽しませるサプライズに注力している。その象徴が週末限定の「炭火焼き弁当」だ。備長炭の直火で焼き上げる本格的な風味は炭火焼き専門店さながら。「日本唯一の炭火焼きスーパー」を目指している。かつて同店は「キシショッピングセンター」として独立営業してきたが、スーパーセンターを展開する「綿半ホールディングス」の傘下に入り、2017年に店名変更。中小地域スーパーが苦戦を強いられる中、ユニークな売場づくりと名物デリカの開発により、新たな立ち位置を模索している。「利益よりも集客が優先」と言い切る明快な目玉戦略で、昨今は遠方客も増加。リピーターを引き付ける香り高い炭火焼き弁当を紹介する。

 ●土・日曜限定「チーム炭火焼き」結成 炭火焼き弁当各種

 POINT:既存ガスレンジを炭火焼き用に改造

 「炭火焼きを名物にしよう」と考え、2024年5月、従業員有志4人で「チーム炭火焼き」を結成。「炭火焼き弁当」を開発し、土・日曜限定で販売を開始した。備長炭(オガ炭)を用いた本格的な炭火焼きを実現するため、ガスレンジを炭火焼き専用に改造。全店共通の調理オペレーションと商品化を実現した。焼成方法は(1)備長炭を焼き網にのせる(2)ガスレンジにかけて火を起こす(3)その上段に焼き網を設ける(4)料理を焼き上げる。この方法だと炭火の着火まで約10分、強火が約3時間は維持できるという。したたる脂やタレが炙られる、炭火焼きならではの燻煙効果は抜群。購入客が商品を持ち帰り後、パッケージの蓋を開けると、食欲をそそる炭火の香りが一気に解き放たれる。

 ●「ウォークマン」ばりの嗜好特化に驚愕

 「炭火焼パンパン具」 799円(税抜き)/約626g 土・日曜、各20個販売

 POINT:炭火焼きでポーク100%が昇華

 総重量550g(ハンバーグ350g、白飯200g)の圧倒的なボリューム。ハンバーグのひき肉は、当日にミンチしたポーク100%。ひき肉と粗びき肉を3対7で配合した肉々しい食感が自慢。ポーク100%だが、じっくりと炭火で焼き上げる燻煙効果により、牛肉に勝るとも劣らない香ばしい風味を引き出している。土・日曜に各20個の限定販売で昼前には売り切る人気ぶり。一方、商品名のパンパン具は「容器にパンパン(に入っているハンバーグ)」という意味。普通の弁当は中身に合わせて容器を選ぶが、この弁当は容器に合わせて中身を作った。昔「ウォークマン」というカセットテープとほぼ同じ大きさの音楽プレイヤーがあり、手軽に「好きな音楽だけ」を楽しめる性能特化で大ヒットした。このパンパン具はまさにその再来。心ゆくまで「好きなハンバーグだけ」を味わえる傑作だ。

 ●タレを炙った燻煙効果が決め手

 「炭火焼 無言でむさぼれ弁当(スペアリブ)」 880円(税抜き)/約646g 土・日曜、各20個販売

 POINT:ビニールの手袋付き

 約200g×2本のスペアリブが圧巻。前日から特製タレに漬け込み、当日のスチコン加熱でタレをよく染み込ませ、ハケでタレを塗りながら炭火焼きする。商品名は「カニを食べるように無言でむさぼってほしい」ことから命名。手が汚れることを想定してビニールの手袋付き。

 ●仕切りを飛び出す3Dのド迫力

 「炭火焼 サバ塩焼き弁当」 699円(税抜き)/約465g 土・日曜、各20個販売

 POINT:半分アテに、半分おかずに

 脂のりのよい鯖(ノルウェー産)の文化干しを使用。半身で200g以上の食べ応えが自慢。仕切りまたぎどころか、仕切りを越えて泳ぎ出すような3D感も秀逸。一見「ご飯が足りるか?」と心配になるが、酒好きの人なら半分アテに、半分おかずにと、歓喜感動請け合いだ。

 ●伝統の臨時名物を定期販売に拡大

 「炭火焼きうなぎ」 1,500円(税抜き) 月1回・日曜、100~200尾販売

 POINT:毎週どこかの店舗で特設販売

 「キシショッピングセンター」だった頃の名物をブラッシュアップ。かつては年数回の臨時販売だったが、店舗の存在をアピールするため毎月1回(日曜日)の定期販売に拡大。全店一斉ではなく、重ならないよう各店ごとに行うので、毎週どこかの店舗で実施している。販売店舗軒先のテントに炭火焼きの長台を設け、バーベキュー同様に目前で焼き上げて販売。タレの心地よい香りが集客の決め手。仕入れ状況により1回100~200尾を販売するが、朝9時の開始から昼すぎには売り切れ。ウナギ飯などの関連商品も提供。

 ●活魚水槽と魚惣菜 子ども視点のロータイプ水槽

 資本・店名変更した2017年、鮮度訴求とワクワク感を演出するため鮮魚売場に「活魚水槽」を設置。タイ、カサゴ、カワハギなど近海で漁獲された活魚を展示販売。子どもの視点で見学しやすいようロータイプの水槽を採用。親子連れの来店客を楽しませるほか、周囲に魚惣菜を陳列して相乗効果を図っている。

 ◆店舗情報

 「綿半フレッシュマーケット」(5店舗/愛知県) 惣菜売上比率12%

 社名=(株)綿半フレッシュマーケット/所在地=本部・愛知県一宮市千秋町佐野郷前11/創業=1950年(味噌・醤油小売店)、1974年(スーパー創業)、2017年(資本・店名変更)/従業員数=約230人(パート・アルバイト含む)/店舗数=5店舗

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