業界NEWS:スキマバイト「タイミー」新規上場! 登録事業所25万拠点、ワーカー770万人超

2024.08.05 546号 10面
タイミーのワーカーとして自身も「年に1回は働いている」という小川嶺代表

タイミーのワーカーとして自身も「年に1回は働いている」という小川嶺代表

【「炉端かば 銀座店」で働くワーカーの様子】出勤したらアプリでQRコードを読み取りチェックイン

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【「炉端かば 銀座店」で働くワーカーの様子】同店では、ランチタイムや常勤スタッフの休日が重なったとき、宴会予約が入ったときなどに「昼、夜合わせて4~5人、タイミーさんにお願いすることが多い」(同店店長)。主な業務は、配膳、片付けなど

【「炉端かば 銀座店」で働くワーカーの様子】同店では、ランチタイムや常勤スタッフの休日が重なったとき、宴会予約が入ったときなどに「昼、夜合わせて4~5人、タイミーさんにお願いすることが多い」(同店店長)。主な業務は、配膳、片付けなど

 「スキマバイト」サービスのタイミーは7月、東京証券取引所グロースに新規上場した。同社は2017年8月に設立、スキマ時間に働きたい人と働き手が欲しい事業所を結ぶプラットフォームを展開している。資本金は36億3000万円(23年8月現在、資本準備金含む)、従業員数は1203人(うち、正社員932人、24年6月時点)。

 日本の労働人口6925万人(23年平均、統計局調査)とされ、タイミーほか大手4社に登録するスポットワーカーは現在、約1700万人(スポットワーク協会公表値)。タイミーのプラットフォームにはワーカーが約770万人登録し、約25万拠点の事業者とのマッチングを展開している。

 小川嶺代表取締役(27歳)は、自身がかつてアルバイトをして生計を立てていた頃、「面接、履歴書の過程を経ることなく、今すぐに働きたい」という即金ニーズがあることを実感し、同社を立ち上げた。新規上場の記者発表の場で小川代表は、「『一人ひとりの時間を豊かに』というビジョンから、社名はタイムに“いい(良い)”が付いている。人手不足が深刻化している現在、これまでのように企業側主体ではなく働き手に寄り添ったサービスが求められており、タイミーはそのど真ん中を行く」と思いを語った。

 スポットワーク市場はフリマアプリ大手のメルカリが今春参入するなど活発化しているが、「タイミーは約88%と稼働率(マッチング率)が高い。ワーカーの働きぶりを評価する制度や事業者へのサポート体制も高いレベルで確立している。これは新規参入の競合他社にはマネできないはず」と、小川代表は言う。

 成長が目覚ましい同社だが、小川代表自身、年に1回は実際にタイミーのワーカーとしてバイトをしているというから驚きだ。昨年は東京ドームのスタッフとして稼働したそうで、ワーカーの視点に立つことでサービスの新しい可能性を常に探っている。

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