社食でカラダ改革(6)バンダイ本社・社員食堂 食堂からエンターテインメント
◆「マンナンヒカリ」の健康ごはんが好評
アンパンマンなどの人気キャラクターが入口で出迎え、エレベーターでもフロア案内をしてくれる、東京・台東区の(株)バンダイ本社。「夢・クリエイション」を企業スローガンに掲げる同社、社員食堂も遊び心や心遣いにあふれている。
食堂利用者の男女比率は約半々。メニューはガッツリ系とヘルシー系の2種の日替わり定食や、150円で1回盛り放題の「デリ屋」コーナーなど、さまざまなニーズに応えている。昨年4月からは特定保健指導に対応し、メタボ対策のヘルシーメニューを強化。油の摂取量を抑えるため電化厨房のスチーマーを活用するなど調理に工夫を重ねるほか、野菜摂取促進など健康テーマのキャンペーンなども継続的に行っている。
メタボ対策のポイントとなる主食選択もバラエティーに富む。玄米などの日替わり健康ごはんが白飯と同額で選べ、サイズも大・中・小と盛り分ける。「食堂の人が好みを覚えてくれて『小ですよね』と盛ってくれるのがうれしい」(女性利用者)。顧客が固定している社食ならではのコミュニケーション。短い触れ合いの中に心を込めたサービスが光る。
健康ごはんの中でも週1回登場するコンニャクを主原料とした「マンナンごはん」が人気だ。「昨年4月に導入し、当初は2~3割の利用だったが、認知が広がり今や利用率が5割超に高まっている」と尾上聡店長。食堂運営を担当する(株)バンダイナムコビジネスサービス総務部の吉田りえさんも「マンナンごはんは見た目も食味も違和感がなく低カロリーなので、男女ともに人気」と話す。調理のポイントは「炊飯器ごとに違うが、当店ではマンナンヒカリは浸水せず、水加減と時間は白飯と同じで炊いている」と尾上店長。「白飯に混ぜるほか、炊き込みご飯なども好評だ。常に何かしら新しさを取り入れ、自分自身も楽しみながらメニュー提供を心がけている」という。
「おいしいことはもちろん、今日は何かな?と楽しみにしてもらえるような、エンターテインメント性の高い食堂でありたい」と吉田さん。「店長と相談しながら、社員がお腹も心も満たせて、健康サポートにもつながるサービスを今後も重視していく」と語る。
◆「マンナンヒカリ」業務用1kg
低カロリーだがおいしくてメタボ対策に人気 食物繊維はコメの約11倍!
コンニャク製粉を主原料にしたコメ粒状の食品。コメと比べると低カロリーで、食物繊維はコメの約11倍含む。白飯と比べ食感の違いが少なくメタボ対策メニューとして、社員食堂など外食店での採用が広がっている。
規格=業務用1kg、15kg