メニュートレンド:“完全セルフサービス”で24時間営業

2023.05.01 531号 02面
かけウドンド 500円(税込み)+旨辛チキン 350円(税込み) スパイシーな「旨辛チキン」は人気のトッピング。つゆは醤油が強めで、うどんのパワーに負けないバランスに仕上げている

かけウドンド 500円(税込み)+旨辛チキン 350円(税込み) スパイシーな「旨辛チキン」は人気のトッピング。つゆは醤油が強めで、うどんのパワーに負けないバランスに仕上げている

冷蔵庫に、1食ずつの袋入りで用意。うどん160g、つゆ、天かす、ネギをセット

冷蔵庫に、1食ずつの袋入りで用意。うどん160g、つゆ、天かす、ネギをセット

麺をほぐしながら3~6分ゆでる。つゆとトッピングは湯煎専用のコーナーで温める

麺をほぐしながら3~6分ゆでる。つゆとトッピングは湯煎専用のコーナーで温める

同店の世界観を表現する漫画が描かれた店内。複数のカメラを設置し、モニタリングも行い管理する

同店の世界観を表現する漫画が描かれた店内。複数のカメラを設置し、モニタリングも行い管理する

 大阪に登場した「惑星のウドンド」は、注文から会計、商品の取り出し、調理、盛り付けまで客が行う“完全セルフサービス”の店。驚きの店舗運営と共に、大阪とは縁遠い吉田うどんを提供するというユニークなメニューも話題を呼んでいる。実際にシステムを体験し、チャレンジの狙いや今後の目標などを聞いた。

 ●硬い吉田うどんがベース 持ち込み食材でカスタマイズOK

 同店は、味噌ラーメン専門店を運営する斉藤産業の新業態。スタッフが常駐しない24時間営業で、無人の時間帯もある。「給料を減らさず、労働時間を短縮して仕事ができないかを追求するのが目的。できるだけ人を投入せず運営する検証をしていきます。また、24時間明かりをともすことで、人が動き町が変わることにも期待したい」と、斉藤光典代表。

 現在は、斉藤代表が“管理人”として定期的に駐在。大学生の協力を得て、過去の販売内容や気温、周辺の人流などのデータ収集・分析を基にし、自動で予測・発注するシステム構築にも取り組んでいるとか。

 券売機を置かない会計も検証を兼ねたチャレンジ。LINEからの事前オーダーや決済のほか、現金決済も可能。店頭のタブレットで注文してお金をポストに入れ、お釣りは用意されている小銭から自ら取るスタイルだ。勘定が気になるが、トータルではプラスになることが多く、長居したからと多めに払う人もいるとか。

 うどんは、硬さが特徴の山梨県の吉田うどんをルーツに開発した、コシが強い特製麺。「ゆで時間の長短で好みの硬さにでき、クオリティーが落ちないのもセルフに向いている」と、斉藤代表は魅力を語る。

 商品は「かけウドンド」「かけ油ウドンド」の2種類で、肉類のトッピングも用意。惣菜などの持ち込みOKで、自由自在にアレンジできる。酒類の持ち込みもでき、集いの場としても発展中だ。今後の目標は、1日100食・月商200万円。年内にもう1店舗、遠隔運営での出店も目指したいという。

 ●店舗情報

 「惑星のウドンド」

 経営=斉藤産業/店舗所在地=大阪府豊中市蛍池中町2-5-13/開業=2022年10月/坪数・席数=約12坪・17席/営業時間=24時間営業。不定休(月1回)/平均客単価=700円/1日平均販売食数=60食

 ●愛用食材・資材

 「北海道よつ葉バター(加塩)」 よつ葉乳業(北海道河東郡)

 うどんのトッピングに活用

 好きな食材の持ち込み可能で、自分好みのうどんにカスタマイズできる同店。斉藤代表が「かけ油ウドンドに合う、個人的にとても好きな味」と推奨するのが、バターとシラスの組み合わせでのトッピングだ。バターは、日頃から愛用する同品。醤油ベースのつゆに、バターのコクとシラスの風味がマッチし、うまさが増幅するアレンジレシピである。

 規格=150g

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