メニュートレンド:まぜそばとキーマカレーライスを一皿で
「まぜそば」の具材といえばひき肉、刻んだネギとニラ、魚粉、卵黄、おろしニンニクなどが定番。具材も見た目もネーミングもコペルニクス的に転回して、まぜそばの新しい可能性を提案しているのが、「麺屋永吉 花鳥風月」の「踊るマハラジャまぜそば」だ。
●そびえ立つチャーシューの塔
同店は「カレーつけ麺」が、多くのファンを集めている店。その人気に迫る勢いなのが、「カレーつけ麺」と同じ調味料を使った、汁なしまぜそばの「踊るマハラジャまぜそば」。
まず気になるのがメニュー名。「カレーといえばインド。昔ヒットしたインド映画の『踊るマハラジャ』にちなんで、インドの王様も踊り出すほどのおいしさという意味を込めました」と解説するのは、名付け親の女将の神尾美佳さん。
そして、この見た目。真ん中に凛(りん)とそびえ立つのは何? 「当店自慢の自家製チャーシューを刻んだものです」と神尾伸二店主。なぜこの形に? 「他にはないオリジナリティーを演出したかったのと、立体的な盛り付けの方が見栄えがしますから」。
このメニューの人気のワケは、名前と見た目だけではもちろんない。麺は、混ぜたときタレに負けないように腰の強い太麺を使用。「日によって、麺のコンディションが微妙に違う。触ったときの手の感覚で瞬時にわかります。麺の状態に合わせてゆで時間を10秒単位で変えています」。
またタレは「作り置きするとスパイスのピュアな香りとキレが損なわれるから」と、注文を受けてから、その都度合わせる。ほかにも「化学調味料に頼らず、素材を生かした体に優しいものを提供する」など丼1杯に店主のこだわりと魂が込められている。
「踊るマハラジャまぜそば」は、「多くのお客さまのオンリーワンのラーメン屋になる」という店主の夢を力強く後押しするメニューだ。
●店舗情報
「麺屋永吉 花鳥風月」
所在地=東京都江戸川区中葛西3-30-11 ハピネスコート102/開業=2011年/坪数・席数=18坪・15席/営業時間=11時30分~14時、18時~21時、土11時30分~14時30分、18時~21時、日祝18時~20時。月・火・水の昼休/平均客単価=1100円/1日平均集客数=80~100人
●愛用食材・資材
「赤缶カレー粉」エスビー食品(東京都中央区)
カレー粉はこれしかない!
30数種類のスパイスを絶妙な比率でブレンドし、焙煎、熟成したカレー粉の定番中の定番。「タレを完成させるプロセスでいろいろ試しましたが、カレー粉はこれじゃないと味が決まりませんね。爽やかな香りとパンチのあるスパイス感が気に入っています」と神尾店主。
規格=2kg