数字で読み解くフードサービストレンド:ちょっとした贅沢を楽しむ需要に商機

2023.11.06 537号 06面

 値上げで、より安い商品を購入したり、より安い店を利用したり、外食を減らしたりして節約している消費者が多い中、どんなところに商機があるのでしょうか。

 外食・中食市場情報サービス「CREST」を提供するサカーナ・ジャパン(エヌピーディー・ジャパンから社名変更)が、2023年7月に実施した調査「センチメントスタディ」で、「食生活全般の値上げにより、あなたの消費行動にどのような変化が生じていますか」(複数回答)という質問では、「節約しようとしているが、時にはちょっとした贅沢を楽しんでいる」と回答した人は23%に上り、4番目に多い回答でした。

 ちょっとした贅沢を楽しむために行っている行動について、13項目から複数回答で回答してもらったところ、最も多かったのは、「外食する」で34%でした。前述の値上げによる消費行動の変化で「外食を減らしている」人は17%でしたから、外食を減らしている人より、ちょっとした贅沢を楽しむために外食している人の方が多い結果となったわけです。次に僅差で多かったのは「デザート・スイーツを食べる」で33%でした。

 これらのことから、飲食店は、「ちょっとした贅沢を楽しむ」需要に対して施策していくことが有効だといえます。また、デザートやスイーツを充実させたり、デザートやスイーツメニュー、サービスにちょっとした贅沢を感じさせる演出をすることで、客単価アップのチャンスがありそうです。

 (サカーナ・ジャパン 東さやか)

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