育児用調製粉乳・ベビーフード特集

乳肉・油脂 2021.10.25

 新型コロナ禍で社会問題化する「育児の孤立化」解消へ向けて、育児用調製粉乳(育粉)・ベビーフード市場の各メーカーは、さまざまな努力を進めている。近年の少子化にコロナ禍がさらに拍車をかけ、出生数の減少が続く中、それでも使用量が拡大してきた育粉だが、病産院などでの調乳指導機会の喪失で、商品価値理解の機会が減少。ベビーフードも同様に顧客接点が少なくなっており、各社認知拡大に向けてさまざまな施策を進めている。商品周りでも、フォローアップミルクでの新たな切り口の商品投入や栄養面での重要性理解促進などへ積極姿勢を見せ、「店頭勝負」での対応へ施策を進めているようだ。一方でSNSなどでの価値訴求にとどまらず、オンラインでのコミュニケーションやシチュエーション提案も加速しており、ユーザー拡大に向けてタッチポイントを増やしていく見込みだ。健全な成長へのサポートを大前提に、子育て世帯の不安解消へ、各社の取組みが期待される。(小澤弘教)