育児用調製粉乳・ベビーフード特集2024
2024.10.30出生数が減少の一途をたどる中、育児用調製粉乳(育粉)・ベビーフードの需要の潮目が変わってきている。子育てに対する考え方が変化し、それに伴い新しい意味での「利便性」が、商品選択の第一条件に躍り出てきた。(小澤弘教)
新型コロナウイルス感染症の感染法上の扱いの5類移行で増加した外出機会は、ベビーフードの使用機会を増加させた。22年秋からの価格改定が一巡したが、引き続き好調の傾向は維持。1人当たりの使用量と使用率もアップし、ノンユーザーの獲得も進んでいるようだ。 …続きを読む
1月1日午後4時10分ごろに発生した能登半島地震は、震度7の揺れを観測し、家屋の倒壊や津波、地盤の隆起など甚大な被害をもたらした。同時期は正月で、乳幼児を連れて帰省する家族も多く、粉ミルクの携行は必要最低限であったことに加え、道路の寸断や断水のために…続きを読む
フォローアップミルク市場は、価格改定の影響を受けて厳しい下期となっているようだ。乳粉と違い、子どもの成長において必ず必要とされるアイテムとの認識が強くなく、コストパフォーマンスを重視するユーザー性向を反映している。子どもの発育に不足する栄養の補助とい…続きを読む
日本における乳児死亡率・新生児死亡率は、妊産婦への保健指導や、未熟児養育医療分野の向上によるところが大きいが、加えて特殊調製粉乳(特殊ミルク)が大きく貢献している。先天性代謝異常症や、ミルクアレルギーなど、乳幼児の栄養摂取のために成分を調整し開発され…続きを読む
乳児用調製液状乳(液体ミルク)は拡大基調にある。23年5月に新型コロナウイルス感染症の感染法上の扱いの5類移行に伴う外出機会の増加に加え、明治が大幅リニューアルで小容量(125ml)のリキャップ缶を上市したことで、ユーザーの月齢幅が拡大。市場規模も大…続きを読む
23年秋以降の乳児用調製粉乳(乳粉)市場は、2回にわたる価格改定を経ても底堅く推移している。数量ベースではほぼ前年並みを維持し、金額ベースでは値上げ分が乗り、10%程度前年を上回ったもようだ。出生数の減少が加速する中でも数量を維持していることから、使…続きを読む
日本産粉ミルクに対する信頼感醸成で、22年には1万tに迫る勢いだった調製粉乳輸出量だが、23年はダウントレンドに転じ、年間輸出量は7759t(前年比16.1%減)となった。 中でも最大の輸出相手国であるベトナムの減少量が大きく、前年の2割近い約12…続きを読む
少子化のレベルが「異次元」に突入している。厚生労働省が2月27日に公表した「人口動態統計(速報値)」によると、23年1~12月の出生数は、過去最少の75万8631人だった。初めて80万人を割った22年からさらに約4万人減り、前年比5.1%減となった。…続きを読む
23年の出生数は75万人台に落ち込み、まさに「異次元の少子化」が加速している中、育児用粉ミルクやベビーフードの需要は引き続き高い水準を維持している。共働き世帯の増加や、「令和ママ・令和パパ」と呼ばれる新たなライフスタイルの定着で、もはや旧来の子育ての…続きを読む