キユーピーから新提案・クリーンエッグ(ソフト)

2000.12.04 217号 24面

病原性大腸菌O157の事件以来、食中毒への関心が高まっているが、依然として細菌性病原菌による食中毒は増加傾向にある。なかでもサルモネラによる食中毒は、94年以降急増している。とりわけ鶏卵のサルモネラは問題視されている。飲食店においては徹底した選別と管理を迫られるところだ。こうした問題を解決する即戦力がキユーピー(株)の「クリーンエッグ(ソフト)」である。

「クリーンエッグ(ソフト)」は、鶏卵を半熟状態にとどめた加熱殺菌済みの業務用鶏卵製品である。使用方法は、殻を割って落とすだけ。手軽に便利に、安心して利用できる。

(1)殺菌をした鶏卵なのでサルモネラの心配がない(2)卵白は半熟状で卵黄は生に近い状態(3)生卵特有の生臭みがなくコクがある、というのが大きな特徴だ。

スパゲティやピザ、カレーやピラフ、そばやうどん、牛丼などの丼物にと、あらゆるメニューのトッピングに使えるほか、付加価値アップのアレンジとしても最適である。また、すき焼きの付け合わせのような、生卵の代用に使えば、これまでとは一味違ったコクとうまみを演出できる。

◇製品紹介

◆「クリーンエッグ(ソフト)」=賞味期限/製造後一三日間、荷姿/一〇個×一二パック、九〇個入り、保存方法/冷蔵庫(一~一〇度C)で保管・流通。常温に放置すると鶏卵表面が結露し、内部に細菌が侵入しやすくなるので要注意。

◆問い合わせ=キユーピー(株)タマゴ事業部、03・3486・3281

以前から鶏卵のサルモネラは問題視されていた。サルモネラ汚染は、昔は殻の表面に付いていたものが保管中に内部に侵入する「オン・エッグ型」だった。しかし、近年は、鶏卵が産み落とされた直後からすでに内部にサルモネラが存在する「イン・エッグ型」が急増している。

鶏卵を使って食品を製造、加工調理する場合は、その工程において七〇度Cで一分間以上加熱するか、それと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌しなければならない。

●サルモネラの特徴と中毒症状

サルモネラとは、腸内細菌科に属する一群の総称名で、その中には約二〇〇〇種類近い菌型がある。チフス菌やパラチフスA菌のような伝染力の強い菌も含まれるが、多くの菌型は食中毒や急性胃腸炎の病因菌となる。

サルモネラ食中毒の潜伏期間は、八~四八時間で平均二四時間。おもな症状は、腹痛、下痢、発熱で、時には吐き気や嘔吐などをともなう。

サルモネラ菌は、三〇~四〇度Cで最もよく繁殖し、一七~四〇度Cでよく繁殖し、一〇度Cあるいは四四度Cの温度帯でゆっくりと繁殖する。熱抵抗性は弱く、七〇度C×一分の加熱で死滅するが、乾燥には比較的強く、自然界に長期間生存する能力を持っている。

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