価格転嫁“道半ば” 前進も完遂課題に 食品産業センター調査
食品産業センターが19日に公表した23年度の取引慣行実態調査結果で、原材料費の上昇などによる食品メーカーの値上げが依然として全面的に受け入れられにくい状況であることが浮き彫りになった。今年2月までの1年間に価格転嫁を取引先小売業に要請したメーカーのうち、「全て転嫁できた」と答えたのは全体の55.1%にとどまり、前回調査に比べ0.8ポイント下落した。受け入れまでの期間の長さや手続きの複雑さを問題視する声も多く、加速度的な円安に苦慮するメーカーに暗雲を投げ掛けている。(横田弘毅