メニュートレンド:うまいもの3段重ねでメガヒット 東京ドームシティに町中華出店
2020年に新御茶ノ水にオープンした萬龍は、「肉玉炒飯」が大ヒットした町中華。SNSで拡散し、テレビ番組でも取り上げられ、“萬龍の肉玉炒飯”の評判は破竹の勢いで広まっていった。その勢いを受け、24年6月、東京ドームシティにオープンしたフードホール「FOOD STADIUM TOKYO」に進出。その勢いは止まらない。
「新御茶ノ水 萬龍」は、コロナの真っただ中の20年4月に開業。「当初は、近隣のオフィスに勤めるサラリーマンが、会社帰りに“飯飲み”してくださるような店を考えていたのですが、コロナ禍で飲酒がNGになって…」と話すのは、「新御茶ノ水 萬龍」の運営会社である 「一品香」の鳥生恒平社長。
そこで「コロナ禍の中、わざわざご来店くださるお客さまにお腹いっぱい召し上がっていただけるようなメニューを作ろうと思いました」と、感謝の気持ちを込めて考案したのが「肉玉炒飯」。同店には、すでに「ワンタンもやしそば」という看板メニューがあったが、「肉玉炒飯」は発売初日に、それを上回る売上げを記録。その評判は瞬く間に拡散し、24年6月に東京ドームシティ内にオープン予定のフードホールから、出店オファーを受けた。
「路面店でやってきた町中華が、11店舗、約480席が設置された大フロアで通用するのか、正直、最初は不安もありました」と言うが、いざオープンしたら大盛況。東京ドームで試合があった日は、ご飯100kg分、約300食を売り上げ、町中華がフードホールでも通用することを証明した。来店客の9割がオーダーするメガヒットメニューは、店の未来を開拓するポテンシャルがあることの好例といえるだろう。
●店舗情報
「新御茶ノ水 萬龍 東京ドームシティ店」
運営=一品香/店舗所在地=東京都文京区後楽1-3-61 黄色いビル2階/開業=2024年/坪数・席数=11.1坪・6席/営業時間=11時~23時。無休/平均客単価=1500円/1日平均集客数=250~300人
●愛用食材・資材
「十六代真っ赤卵(まっからん)」 アマダ東京(東京都中野区)
黄身の濃さとうまみがダントツ
海藻、ヨモギ、木酢液、米ぬかなど自然由来のものをブレンドしたこだわりある飼料で飼育。濃厚なうまみ、甘味、コクが特徴的。「卵のおいしさを堪能していただくために、『肉玉炒飯』にのせるふわトロ卵焼きは、あえて味を付けていません」と鳥生社長。