数字で読み解くフードサービストレンド:カフェでの夕食が急増、前年比10%増
外食・中食市場が好調です。サカーナ・ジャパン(エヌピーディー・ジャパンから社名変更)が提供する、外食・中食市場情報サービス「CREST」によると、2024年(1~12月計)のカフェ・喫茶店(セルフサービス型カフェ+従来型喫茶店)における夕食の外食・中食の食機会数は、前年同期比10%増と大きく増加しました。他の全業態を含む、外食・中食全体の食機会数は、同1%増でしたので、比較しても非常に大きな伸びだったことがわかります。なぜ、こんなにカフェの夕食が成長したのでしょうか。
2024年(1~12月計)のカフェ・喫茶店における夕食の店舗選択理由で一番多かったのは、「食べ物がおいしいから」でした。セルフサービス型カフェや従来型喫茶店の多くが、季節の素材を使った新たなフードアイテムや、店オリジナルのメニューを取り入れています。カフェでの夕食時の1人当たり平均支払金額は、24年はファストフード店の約1.8倍と決して低価格ではないのですが、ファミレスよりやや安く、その他のフルサービスレストランの7割くらいの金額であるため、値上げで節約志向も高まる中、おいしくて手頃・手軽な夕食の選択肢としての存在感が高まっていると考えられます。
手頃な価格でおいしい夕食を提供し、女性が一人でも気軽に夕食を取れるような、施策、サービス、店内外の雰囲気づくりをすることが重要と考えられます。
(サカーナ・ジャパン 東さやか)