地域繁盛店(長崎)テークアウトメニュー編:サンドイッチハウスまゆみ

2002.07.15 256号 5面

長崎市内で唯一のサンドイッチ専門店。具だくさんの家庭的な調理パンは、地元の人に愛され続けて一八年。オープン当初は一六種類だったサンドイッチも、今では三〇種類以上も並び、バーガー類やペストリーも豊富。イースト菌以外は無添加というきめの細かいパンは、時間がたっても軟らかく、化学調味料は一切使わないために、香辛料が効いたサンドイッチができる。野菜や卵は、地元・島原産のものを使用。また、切る時は力を入れすぎて形が壊れないようにと気を遣い、ふわっとした出来上がりを目指す。

近年、店のそばにコンビニや大型デパート、駅ビルが進出したために、値段を上げることはできなかった。それをカバーしたのは、ポテトサンド一三〇円~という安さと手作りの良さ、そして体を動かすことだった。近辺の会社や民家にメニューを書いたチラシを配るというのも、その一つ。卸の仕事のほかに、子供の誕生日パーティーなどの注文もある。その上、ホテルのサンドイッチよりも安くておいしいとクチコミで伝わり、会社の会議での注文も受けるようになった。家庭的な味で、ボリュームもあることから、意外にも営業マンなどの男性客が多いというのにもうなずける。

◆サンドイッチハウス・まゆみ(長崎県長崎市元船町六‐三、電話095・823・8064)

◆ひと言 吉岡行子店主

「単価が低いですから、体を動かしてなんぼというところがありますね。数打ちゃ当たる方式で、営業というよりはチラシを配ったりしています。食べ歩きなどをして、お客様のニーズに合ったものを勉強し、もっと種類を増やしたいですね」。

「前は変なこだわりがあって、焼きそばとパンは炭水化物同士だから作りたくないなどと思っていたのですが、原点に戻って研究し、やはり調理パンの定番ともいえる焼きそばパンを作りたいです」

◆愛用食材 ブラックペッパーパウダー・ナツメッグ・ガーリックパウダー

「いろいろなものが混ざっているとダメです。純粋なものでないと、自分の味が出せませんから」と愛用。

ブラックペッパーパウダーやナツメッグは卵を焼く時などに使用し、ガーリックパウダーはポテトサンドなどに多めに入れる。人気のツナサンドには、三種類すべてを使用。さまざまなエスビー食品の香辛料をすべて目分量で調節し、味付けしている。化学調味料に頼らないために、香辛料が効いた、オリジナルのサンドイッチが完成する。

●エスビー食品(株)/東京都中央区日本橋兜一八‐六

◆ハム&ツナ(230円)

パイ生地やクロワッサンを思わせるペストリーの間には、レタス、トマト、ロースハム、ツナをサンド。キャベツ、玉ネギ、マヨネーズ、調味料が入ったツナは、ツナサンドに使っているのと同じもの。バター風味が強いペストリーと野菜に合うようにと、ペストリーに塗っている辛子入りマヨネーズが効いている。見栄えがいいのも、人気が高い理由だろう。ペストリーには、ほかにもフルーツやパンプキンがある。

◆ベーコンエッグ(200円)

パンはクセがなく、甘みのある全粒粉を使用。具材は、軽く焼いたベーコンと卵のほかに新鮮なキャベツとキュウリがたっぷり。シンプルだが、野菜にかけられたケチャップと辛子入りマヨネーズを混ぜたオリジナルソースと、パンに塗られたマスタード入りソフトスプレッド(辛子入りマーガリン)が絶妙な味を引き出している。茶色に色づいた全粒粉は、パーティー用などの皿盛の時にも、アクセントとして活躍する。

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