愛され続けて35年 エバラ食品工業「札幌ラーメンの素 みそスープ」
エバラ食品工業(株)の「札幌ラーメンの素 みそスープ」は発売三五周年を誇る超ロングセラー商品だ。その歴史は、そのまま味噌ラーメンの歴史といっても過言ではない。
昭和42年、同社の森村社長(現会長)が味噌ラーメンのおいしさに着目。「サッポロラーメンのスープを作って全国に広めたい」と考え、自ら各地のラーメン店や本場札幌のラーメン店を試食して回り、研究を重ねた結果、数種類の味噌と秘伝の調味料をブレンドして作りあげたのが「札幌ラーメンの素 みそスープ」だった。
同製品は、中華専門店の料理人をメーンターゲットにしたプロ仕様品。高品質かつ本格志向ながらも、完成度を抑えて料理人が独自に調味する余地を残した。これが大ヒット要因となり、その店ならではの味噌ラーメンが続々と誕生。全国に味噌ラーメンブームを巻き起こした。
昭和43年の発売当初は、社長自ら各地のラーメン業者の会合に出席、説明会を開き味噌ラーメンを作って試食してもらうことも多かったという。
こうした努力で味噌ラーメンの普及とともに躍進した同製品は、絶え間なくユーザーから支持され、同社主力製品の柱となっている。